渋柿とヒヨドリ ― 2025年02月01日 11:08
先生から「歩いてください」と言われ、模範的な患者として、ほぼ毎日歩いています。
体力を取り戻すには、一番良いそうです。少なくとも、抗がん剤で体力が落ちた人、という
ことかもしれませんが。
歩いていると、季節の移り変わりが感じられます。
散歩コースのひとつに、渋柿の木があるのですが、長いことたわわに実ったままでした。
それが、数日前から、ヒヨドリがやってきて、柿をつつくようになりました。
毎年そうです。渋い時には、誰も食べないのに、寒い時期が来て、甘くなると、
メジロやヒヨドリ、カラスがやってきます。
しかも、確信的にやってきて、集って食べていくのです。
匂いが変わるのかなぁ。
上の写真には、見えるだけでも4羽のヒヨドリがいます。
木全体だと、一度に10羽以上留まっています。(一枚目と二枚目は昨日の写真)
こちらは、その前の晴れた日のものです。青空を背景にすると、ヒヨドリがよくわかるかな。
で、こちらは地面に落ちた食べかすと種。種は左上の方にあります。
そして、オレンジ色のは皮なのですが、横から見ると、ま半分になっていて、
中身はきれいに空っぽです。この写真では、そこまでわからないと思いますが、
皮ギリギリまでつついてあって、縁を見ると、熱さ1ミリくらい。
お行儀がいい子が食べたのかな。
ちょっとつついただけで落っこちている実のほうが多いんだけど、これはとっても
めずらしかったので、思わず撮りました。
ヒヨドリも一羽一羽、けっこう性格が違うのでしょうね。
「みんな一緒に生きている」 ― 2025年01月30日 22:36
痛ましい事故や事件が続いています。
悲しみややりきれなさに胸がつまります。
自分は呑気に生きてていいのかな、と思ったりもします。
そんな思いに駆られて、切なくなる人は、たくさんいるでしょう。
どうして?と問いかけても、こたえは返ってきません。
以前、東日本大震災の被災地、大川小学校のあとを訪れたとき、
語り部の若者が、ここであったことをずっと伝えていきたいと言いながら、
最後に口にした言葉が、ずっと心に残っています。
「亡くなった先生も生徒も、地域の人たちも、みんな一緒に生きている。
そう思っています」
おだやかな口調。静かな声。やさしく、それでいて真剣な瞳…。
そういう気持ちで、この場に立っている。そう思って生きているし、
これからも生きていく。そんな決意だと感じました。
今も時々思い出しては、彼の思いを、私はきちんと汲み取っているのかなと
考えたりもします。
去年のこと。
同じ時期に闘病生活を送ったのに、マーガレットは亡くなり、私は生きている。
なぜ彼女であり、私ではなかったのか。
どうして?と問いかけても、こたえはありません。
でも、彼女の分も生きることを、きっとマーガレットも望んでいると、
今は思っています。
広い宇宙で、同じ星に生まれたことは、きっと奇跡。
生きている者の命は、自分だけの命ではない。
亡くなった人も、生きている人も、みんな一緒に今を生きている。
こたえはわからないけれど、亡くなった人の人生を慈しむように、
その人たちの分も丁寧に生きること。それが大切なのかな、と感じています。
不具合の修正について ― 2025年01月27日 15:21
『ユリディケ」サイトの章の順とルビ問題、荒川ディレクターに直していただきました。
そんな魔法が私にも使えたらよいのですけど。ないものねだりはしないことにして…。
もしもルビが横に表示される方がいらしたら、ブラウザーのキャッシュを空にすると
縦に直ると思います。
取り急ぎ、ご報告まで。
『ユリディケ』サイトの不具合について ― 2025年01月25日 18:15
少しずつ仕事をしようと思って、今日、久しぶりに『ユリディケ』のサイトを見てみました。
すると、なぜか第1章が、「地図」と「ユリディケの歌」の前に入っています。
本来、「地図」「ユリディケの歌」そして、第一章からエピローグまで続くはずなのですが。
(で、第2章が、ユリディケの歌のあとになっています。)
また、漢字のルビが半分ほど横書きになっています。
地図をいれる際、古くなっていたレンタルサーバーのプランを新しくしてもらったので、
不具合が出ているのかもしれません。
もしも新たに読んでくださっている方がいらしたら、ごめんなさい。
第一章は地図の前に入っていますが、詩のあとに入るものと思ってくださいませ。
ルビも読みづらいけど、ご容赦を。
いろいろやってみたのですが、なにしろ機械音痴で、びくともしません。
ということで、荒川ディレクターに連絡をしましたので、しばしお待ちくださいm(_ _)m
イチローさんと星々の饗宴 ― 2025年01月22日 20:00
イチローさんのアメリカ野球殿堂入りが決まりました。
アジア人として初めてだそうです。本当におめでとうございます。
アメリカに渡った当時は懐疑的な意見も多く、2001年のキャンプでは「日本に帰れ」と
しょっちゅう言われたそうですが、その最初のシーズンでMVPを獲得しました。
誰に何を言われようと、自分の信じる道をひたむきに進んだ人。
ヒットが抜群にうまく、俊足をいかした盗塁も、また、守りでも魅せてくれました。
いろんな姿が、脳裏に焼きついています。
野茂英雄さんも、大谷翔平さんも、共通するのは、周りに流されず、己の心に忠実に、
ひたすら努力を重ねる姿勢だと感じます。
今の明るい金星を見ておきたくて、宵空の下、思い切って、少しだけ散歩をしました。
退院以来、外を歩いて星を見るのは初めてです。
雲がほとんどない宵空は、きれいに澄んでいて、外灯が明るいところでも、
金星は燦然と輝いていました。今は地球から見ると太陽に真横から照らされている状態で
半月状なのだそうです。それでも、マイナス4.7等星。
近くにあるはずの土星は、見えませんでしたが、ぐるりと空を見上げると、天頂近くには
木星が輝き、かたわらにはアルデバラン、その下にオリオン座がきらめいて、
地平線近くにはシリウスも青い光を放っています。
東の空では、真っ赤な火星と、ふたご座のカストルとポルックスが仲良く近くにいます。
イチローさんを祝福しているかのような星々の饗宴。
佐々木朗希さんも、いよいよ大リーグに渡りますね。心からのエールを送ります!
「疲れて当たり前よ〜」の言葉にほっとしました ― 2025年01月21日 11:07
先日、今年初めての精神科の診察に行ってきました。
「先生。2時間(それも休み休み)パソコンに向かうと、もうぐったりして、
疲れ切ってしまって、なにもできなくなるんですけど」と打ち明けると、
「疲れて当たり前よ〜! だって病み上がりなんですもん。1時間できたら御の字よ」
と先生。実に明快。
「え? たとえば家事とかやっぱり少ししても疲れるんですが、それも同じですか?」
「ええ。それも当たり前よ〜」
「じゃあ、がっかりしなくていいんでしょうか」
「もちろん! がっかりする必要なんてないわよ」
その翌日。訪問看護師さんにその話をすると、
「抗がん剤を終えた人が、一番陥りやすいのが、治りが遅く感じられて焦ることです。
自分が思っているより、ずっと長くかかると思ってくださいね。それが普通です」
そうなんだ!
体力が思うように戻らず、自分が怠け者に思えて、落ち込こんだり、焦りを感じたり
していたのですが、先生と訪問看護師さんの言葉にほっとしました。
今年は仕事に復帰したいという思いが強いのですが、一歩ずつ進もうと思います。
少しずつ、準備を進めています。やりたいことがたくさんあるのに、できないという
もどかしさを感じる自分も、病気から回復してゆく過程のひとつなのかな…。
なるべくおおらかな気持ちでいたいと思っています。
ブログもこうして少しずつ始められているので、着実に少しずつ回復しているという
ことですよね!(と、自分を鼓舞しています。)
そうそう。末梢神経障害も、まだまだしんどくはありますが、
ペットボトルやビンの蓋があけられなかったのが、今ではできます。
できないことより、できるようになったことを、数えたいと思います。私と
同じように、病気の回復途上の方がいらしたら、
「焦らないでね。疲れて当たり前なんだから」と伝えたいです。
そんなふうに療養生活をゆっくり続けるなか、世の中は大きく動いています。
アメリカの大統領が変わり、予告通りパリ協定やWHOから離脱したり、
前政権から方向転換して、「あらゆる局面に人種と性別を組み込もうとする政策を
終わらせる」とのこと。
今日からアメリカには男性と女性しかいない、だなんて…。
国連の理想とする「誰ひとり取り残さない社会」からかけ離れていきますが、
グレレス事務総長は、パリ協定から脱しても、アメリカの都市や州、企業が、
温暖化対策を続けると信じると語ったそうです。私もアメリカの良心を信じたいです。
ガザの停戦も、ようやく履行されています。どうかきちんと守られますように。
それから、LAの友人のお家は、ほぼ無事だったそうで、胸をなでおろしました。
ただ、専門業者を頼まなければならない部分もあり、今は予約がいっぱいだそうですし、
完全には鎮火しておらず、インフラも戻っていないので、まだ避難を余儀なくされています。
地震も、大雨も、山火事も、復興への道が、本当に大変なのだと感じます。
一日も早く事態が収まり、穏やかな生活が戻りますように。
30年目の祈り ― 2025年01月17日 19:06
阪神・淡路大震災から30年がたちました。
亡くなられた大勢の方々、そして、大切な人を失った方々の痛みは、
年月を経ても、消えることがないと思います。
早朝、岐阜の実家でびっくりして飛び起きたことを、いまも身体で覚えています。
ドーンと大きく突き上げたあと、ゆっくりと地面がまわるような、経験したことのない揺れでした。
テレビをつけて、家族で祈るように見つめていました。
昨日、野球の殿堂入りをしたイチローさんは、式典のスピーチの最後に、震災と神戸への
思いを語りました。
当時、オリックスの寮にいて、自分はこれで死んじゃうのかもしれないと、
命の危機を感じたこと、
そして、経験していない人に伝えるのは難しいけれど、一被災者として、経験していない
子どもたちに伝えていきたいということ、神戸は自分にとって特別な場所であること。
誠実なイチローさんの言葉が、心にしみます。
日本には、活断層と火山が多く、どこで地震があってもおかしくありません。
天災はふせげなくとも、日頃から備え、心構えをしておくことはできると思います。
離れた場所ではありますが、あの朝のことを覚えている者として、わたしも
記憶を風化させないようにと、思いを新たにしながら、
犠牲になられた6400名を超える方々に、30年目の追悼の祈りを捧げます。
月と惑星が輝いています ― 2025年01月15日 20:10
窓から十六夜の月がきれいに見えます。その上には、火星が赤く輝いています。
オリオン座も三つ星まで見えます。その下にはシリウスが瞬き、オリオンの上には
現在マイナス2.6等星のまばゆいばかりの木星。アルデバランが並んでいます。
我が家からは残念ながら見えませんが、西の空にはほぼ一等星と同じ土星と、
マイナス4.6等星という、木星以上に明るい金星が輝いているはずです。
このところ、月とたくさんの惑星を一緒に見ることができます。
一昨日は、火星が十四日の月の下に、そして、満月の昨日は、月とランデブーするように
すぐ近くで輝いていました。
天体望遠鏡があれば、天王星や海王星も見ることができるでしょう。
今は体調を考えて、寒い中、星を外に見に行くことはしませんが、
窓から見ているだけでも、とてもきれいです。
この星空のように、地球の人たちも調和していけるといいなと思います。
気候危機に直面しているのに、戦争をしてそれをいっそうひどくしているなんて
ばかげています。
日本では大雪や地震が続いているし、能登の被災地もとても寒いのではないでしょうか。
そして、ロサンゼルスでは大きな山火事が、いっこうにおさまりません。
友人夫婦も避難勧告を受けてホテルに避難しています。二人とも体調を崩しているとの
ことで、本当に心配です。早く収まりますようにと祈るばかりです。
それから、阪神・淡路大震災からもうすぐ30年になるのですね……。
星月夜に、いろいろな思いが胸をよぎります。
最近のコメント