祈りの日。名古屋の初日の出 ― 2025年01月01日 17:00
流線型の風、もふもふ絨毯の感触 ― 2025年01月05日 12:35
大雪が続いているところがあります。ニュースで見るだけでも、ものすごい雪…。
岐阜にいるとき、冬になると雪かきをしたのを思い出します。車が埋もれると
まず裏手にあるガレージまで掘り進むのが一苦労でした。
雪深いところにお住まいの皆様、どうぞくれぐれも気をつけてくださいね。
ところで、髪が生えてきています。
抜け始めたのは一回目の抗がん剤から10日もたたないうちで、
先生から「早いですね」と言われました(いいことか悪いことかわかりませんが)。
かたまりでバサッと抜けるので、事前にそう聞いてはいたものの、衝撃でした。
それから数日のうちに、みるみるなくなり、99%ほどに。
わずかに残った髪は、2センチほどに切りました。
ちょっとサザエさんのお父さん、波平さんになった気持ちです。
そして、発見しました。
髪が少ないと、歩くと家の中でも風を感じます。空気の流れといったほうがいいかな。
廊下を歩くだけで、自分の頭が空気を切って、その空気が頭の形に沿って流線型に
後方に流れていくのがはっきりと感じられるのです。
わあ。今度は、波平さんから野生動物になった気分。
よく、動物が頭をひょいと上げて、ヒゲで風を感じ、匂いなど状況を読みとって
いるのを、ドキュメンタリー番組とかで見ますよね。
あの動物の感覚って、こういうものなのかな、と思いました。
野生じゃなくても、猫もそうかな。ヒゲで敏感に空気の流れを感じ取るのでしょうね。
先生から散歩するよう言われていたので、退院後、できるときは頑張って歩きましたが
帽子を被っていたので、それが感じられません。
猛暑の夏だったので、夜明け前の散歩ですが、もう薄明るいし、犬の散歩をしている人が
けっこういて、帽子は必須。
でも、あの感覚を味わうの、家の中を歩くときだけじゃもったいないよねえ。
そう思って、ある日、とある坂道で、誰もいないのを確かめ、帽子を脱ぎました。
あ〜、流線型の風! 外の夜明け前の風! 本当に気持ちよかったです。
交差点に差し掛かると、自転車が走ってきたので、さっと帽子を被りましたが、
あの短いひとときは、爽快感に、副作用の辛さも忘れました。
治療が終わり、髪が生えてきて(今ちょうど高校球児くらいかな)、新たな発見。
生えたての髪は先が細くてやわらかくて、頭の上からぽんぽんとさわると、
もふもふの絨毯のようなのです。ふかふかのマットとも表現できるかも?
母や妹に、さわってみて、というと、「気持ちいい〜〜!」と言います。
ぬいぐるみみたいです。(頭の毛の感触だけね!)
副作用とは折り合いをつけてなんとかやっていますが、そんな面白いこともあります。
ただ、昨日は、末梢神経障害のリハビリになると思って、手と足の指のマッサージや
運動をしていたら、やりすぎたんでしょう。左手の人差し指がじんじんと痛みだし、
びっくりしました。
夜ゆっくり休んだら、今日は治っています。
少し家事をしたり、スーパーに行って買い物してくるだけで、その午後や翌日は
ぐったりしてしまい、体力がなかなか戻らず、本当にがっかりしますが、
もう少ししたら、仕事に戻れると信じて、
「焦らない、焦らない」と自分にいい聞かせています。
月と惑星が輝いています ― 2025年01月15日 20:10
窓から十六夜の月がきれいに見えます。その上には、火星が赤く輝いています。
オリオン座も三つ星まで見えます。その下にはシリウスが瞬き、オリオンの上には
現在マイナス2.6等星のまばゆいばかりの木星。アルデバランが並んでいます。
我が家からは残念ながら見えませんが、西の空にはほぼ一等星と同じ土星と、
マイナス4.6等星という、木星以上に明るい金星が輝いているはずです。
このところ、月とたくさんの惑星を一緒に見ることができます。
一昨日は、火星が十四日の月の下に、そして、満月の昨日は、月とランデブーするように
すぐ近くで輝いていました。
天体望遠鏡があれば、天王星や海王星も見ることができるでしょう。
今は体調を考えて、寒い中、星を外に見に行くことはしませんが、
窓から見ているだけでも、とてもきれいです。
この星空のように、地球の人たちも調和していけるといいなと思います。
気候危機に直面しているのに、戦争をしてそれをいっそうひどくしているなんて
ばかげています。
日本では大雪や地震が続いているし、能登の被災地もとても寒いのではないでしょうか。
そして、ロサンゼルスでは大きな山火事が、いっこうにおさまりません。
友人夫婦も避難勧告を受けてホテルに避難しています。二人とも体調を崩しているとの
ことで、本当に心配です。早く収まりますようにと祈るばかりです。
それから、阪神・淡路大震災からもうすぐ30年になるのですね……。
星月夜に、いろいろな思いが胸をよぎります。
30年目の祈り ― 2025年01月17日 19:06
阪神・淡路大震災から30年がたちました。
亡くなられた大勢の方々、そして、大切な人を失った方々の痛みは、
年月を経ても、消えることがないと思います。
早朝、岐阜の実家でびっくりして飛び起きたことを、いまも身体で覚えています。
ドーンと大きく突き上げたあと、ゆっくりと地面がまわるような、経験したことのない揺れでした。
テレビをつけて、家族で祈るように見つめていました。
昨日、野球の殿堂入りをしたイチローさんは、式典のスピーチの最後に、震災と神戸への
思いを語りました。
当時、オリックスの寮にいて、自分はこれで死んじゃうのかもしれないと、
命の危機を感じたこと、
そして、経験していない人に伝えるのは難しいけれど、一被災者として、経験していない
子どもたちに伝えていきたいということ、神戸は自分にとって特別な場所であること。
誠実なイチローさんの言葉が、心にしみます。
日本には、活断層と火山が多く、どこで地震があってもおかしくありません。
天災はふせげなくとも、日頃から備え、心構えをしておくことはできると思います。
離れた場所ではありますが、あの朝のことを覚えている者として、わたしも
記憶を風化させないようにと、思いを新たにしながら、
犠牲になられた6400名を超える方々に、30年目の追悼の祈りを捧げます。
「疲れて当たり前よ〜」の言葉にほっとしました ― 2025年01月21日 11:07
先日、今年初めての精神科の診察に行ってきました。
「先生。2時間(それも休み休み)パソコンに向かうと、もうぐったりして、
疲れ切ってしまって、なにもできなくなるんですけど」と打ち明けると、
「疲れて当たり前よ〜! だって病み上がりなんですもん。1時間できたら御の字よ」
と先生。実に明快。
「え? たとえば家事とかやっぱり少ししても疲れるんですが、それも同じですか?」
「ええ。それも当たり前よ〜」
「じゃあ、がっかりしなくていいんでしょうか」
「もちろん! がっかりする必要なんてないわよ」
その翌日。訪問看護師さんにその話をすると、
「抗がん剤を終えた人が、一番陥りやすいのが、治りが遅く感じられて焦ることです。
自分が思っているより、ずっと長くかかると思ってくださいね。それが普通です」
そうなんだ!
体力が思うように戻らず、自分が怠け者に思えて、落ち込こんだり、焦りを感じたり
していたのですが、先生と訪問看護師さんの言葉にほっとしました。
今年は仕事に復帰したいという思いが強いのですが、一歩ずつ進もうと思います。
少しずつ、準備を進めています。やりたいことがたくさんあるのに、できないという
もどかしさを感じる自分も、病気から回復してゆく過程のひとつなのかな…。
なるべくおおらかな気持ちでいたいと思っています。
ブログもこうして少しずつ始められているので、着実に少しずつ回復しているという
ことですよね!(と、自分を鼓舞しています。)
そうそう。末梢神経障害も、まだまだしんどくはありますが、
ペットボトルやビンの蓋があけられなかったのが、今ではできます。
できないことより、できるようになったことを、数えたいと思います。私と
同じように、病気の回復途上の方がいらしたら、
「焦らないでね。疲れて当たり前なんだから」と伝えたいです。
そんなふうに療養生活をゆっくり続けるなか、世の中は大きく動いています。
アメリカの大統領が変わり、予告通りパリ協定やWHOから離脱したり、
前政権から方向転換して、「あらゆる局面に人種と性別を組み込もうとする政策を
終わらせる」とのこと。
今日からアメリカには男性と女性しかいない、だなんて…。
国連の理想とする「誰ひとり取り残さない社会」からかけ離れていきますが、
グレレス事務総長は、パリ協定から脱しても、アメリカの都市や州、企業が、
温暖化対策を続けると信じると語ったそうです。私もアメリカの良心を信じたいです。
ガザの停戦も、ようやく履行されています。どうかきちんと守られますように。
それから、LAの友人のお家は、ほぼ無事だったそうで、胸をなでおろしました。
ただ、専門業者を頼まなければならない部分もあり、今は予約がいっぱいだそうですし、
完全には鎮火しておらず、インフラも戻っていないので、まだ避難を余儀なくされています。
地震も、大雨も、山火事も、復興への道が、本当に大変なのだと感じます。
一日も早く事態が収まり、穏やかな生活が戻りますように。
イチローさんと星々の饗宴 ― 2025年01月22日 20:00
イチローさんのアメリカ野球殿堂入りが決まりました。
アジア人として初めてだそうです。本当におめでとうございます。
アメリカに渡った当時は懐疑的な意見も多く、2001年のキャンプでは「日本に帰れ」と
しょっちゅう言われたそうですが、その最初のシーズンでMVPを獲得しました。
誰に何を言われようと、自分の信じる道をひたむきに進んだ人。
ヒットが抜群にうまく、俊足をいかした盗塁も、また、守りでも魅せてくれました。
いろんな姿が、脳裏に焼きついています。
野茂英雄さんも、大谷翔平さんも、共通するのは、周りに流されず、己の心に忠実に、
ひたすら努力を重ねる姿勢だと感じます。
今の明るい金星を見ておきたくて、宵空の下、思い切って、少しだけ散歩をしました。
退院以来、外を歩いて星を見るのは初めてです。
雲がほとんどない宵空は、きれいに澄んでいて、外灯が明るいところでも、
金星は燦然と輝いていました。今は地球から見ると太陽に真横から照らされている状態で
半月状なのだそうです。それでも、マイナス4.7等星。
近くにあるはずの土星は、見えませんでしたが、ぐるりと空を見上げると、天頂近くには
木星が輝き、かたわらにはアルデバラン、その下にオリオン座がきらめいて、
地平線近くにはシリウスも青い光を放っています。
東の空では、真っ赤な火星と、ふたご座のカストルとポルックスが仲良く近くにいます。
イチローさんを祝福しているかのような星々の饗宴。
佐々木朗希さんも、いよいよ大リーグに渡りますね。心からのエールを送ります!
『ユリディケ』サイトの不具合について ― 2025年01月25日 18:15
少しずつ仕事をしようと思って、今日、久しぶりに『ユリディケ』のサイトを見てみました。
すると、なぜか第1章が、「地図」と「ユリディケの歌」の前に入っています。
本来、「地図」「ユリディケの歌」そして、第一章からエピローグまで続くはずなのですが。
(で、第2章が、ユリディケの歌のあとになっています。)
また、漢字のルビが半分ほど横書きになっています。
地図をいれる際、古くなっていたレンタルサーバーのプランを新しくしてもらったので、
不具合が出ているのかもしれません。
もしも新たに読んでくださっている方がいらしたら、ごめんなさい。
第一章は地図の前に入っていますが、詩のあとに入るものと思ってくださいませ。
ルビも読みづらいけど、ご容赦を。
いろいろやってみたのですが、なにしろ機械音痴で、びくともしません。
ということで、荒川ディレクターに連絡をしましたので、しばしお待ちくださいm(_ _)m
不具合の修正について ― 2025年01月27日 15:21
『ユリディケ」サイトの章の順とルビ問題、荒川ディレクターに直していただきました。
そんな魔法が私にも使えたらよいのですけど。ないものねだりはしないことにして…。
もしもルビが横に表示される方がいらしたら、ブラウザーのキャッシュを空にすると
縦に直ると思います。
取り急ぎ、ご報告まで。
最近のコメント