庭師のサピ〜緑の親指にあこがれて2020年03月25日 13:28


ペラルゴニウム photo by fumiko

花や緑は大好きなのに、残念ながら、わたしはよく植物を枯らしてしまいます。
植物を育てるのが上手な人を、緑の親指(green thumb)を持っている、と
英語で表現しますよね。
わたしにはそれがありません…(ていうか、愛情がないんですね、要するに)。
なので、憧れるんです。緑の親指を持つ人に。

写真のペラルゴニウムは、以前、とても育てやすいですよと
お花屋さんにすすめられた花です。
めずらしく何年ものあいだ、愛らしい花をたくさん咲かせてくれました。
ところが、あるとき少し長い旅行をして帰ってきたら、
ちょっと元気がなくなっていて、そのあと、一生懸命水やりしたのですが
とうとう枯れてしまいました(T_T)

そんなわけで、超脇役なのですが、〈サラファーンの星〉には、
憧れの存在として、サピという庭師を登場させました。・・・たぶん。
たぶん、というのは、はっきり覚えていないんです。

サンザシ館の庭師がサピという青年なのは、間違いないのですが、
最終稿に残っていたかというと、ちょっと断言できなくて。
本人の登場シーンはなく、ただ、スピリが、
「庭師のサピもこう言ってましたっけね」みたいにいう
セリフの中だけに存在していたのですが、
この部分、もしかしたらカットしてしまったかもしれません。

全部調べればわかることなんだけど、すごく長い話だから、自分で調べるのも
大変で(ファイルの検索も、たくさんファイルがあるし)
現在、『ユリディケ』の原稿に追われている身にとっては、
そんなことをしている場合ではないというか。

それはさておき、この庭師のサピ、どんなキャラクターかというと、
物静かな心優しい若者で、愛情たっぷりに植物の世話をします。
でも、そのほかのことは頭になく、いつも服を裏返しに着たりして
それに全然気がつかない、ぼーっとしている青年。

そんな彼も、戦況が逼迫してきたため、戦場に向かうことになります。
どんな顔で、どんな雰囲気かも、ありありと浮かんでいて
最初は、スピリのセリフの中だけではなく、
リーヴと話すシーンなもあったのですが、
以前書いたように、長過ぎる物語を、少しでも短くするために、
カットできるところはカットしたので、サピも出てこなくなりました。

それでも、わたしの中では、やっぱり、サンザシ館の庭の世話を手伝ってくれる
ちょっと風変わりだけど、ほんとに優しい若者として、しっかり存在しています。
考えれてみれば、そうやって、書かないキャラクター、ほかにもいるなぁ…。

ところで、敬愛するトールキンの『指輪物語』で、フロドと旅をするのは
庭師のサムでしたよね。
彼もきっと、緑の親指を持っていたのでしょうね。
いいなぁ。やっぱり憧れます。緑の親指。

と、書いているとき、衝撃の電話が!
公式サイトの荒川ディレクターから、来月いっぱいでほかの会社に転職されると。
伝説のパート、原稿ファイルを送ってから、全然連絡がないなぁと心配していた
ところでした。
サラファーンのサイトは、いままでの会社で他の人に引き継いでもらっても
また、荒川ディレクターが新しい会社に持っていってもよいとのことで、
もちろん、荒川ディレクターにお願いしました。

ということで、伝説のパートは、ようやく近々仕上げてもらえそうです。
公開したら、またこちらのブログでもお伝えします。

コロナウイルスが猛威を奮っています。ストレスもたまると思いますが、
きっとまた、元気に外で活動できる時がきます。
みなさまそれまで、どうぞくれぐれも身体に気をつけてくださいね。

黒のジョー 神出鬼没の心やさしき盗賊2020年02月14日 14:46

黒づくめの盗賊、黒のジョーは、最初からはっきりしたイメージがありました。
黒髪に、強い意志を感じさせる濃い瞳。
孤独を友とし、身のこなしは野生の猫のようにしなやか。
仕事(?)は大胆で、卑劣な人間は容赦しないが、女性や子ども、弱い存在にはやさしく
魅力的な笑顔を見せる。そんなイメージです。
相関図を作ろうと決めたとき、ざっと描いてみたのが、こちらのラフスケッチ。

黒のジョー・ラフスケッチ

このイメージから、鉛筆でスケッチを描き起こし、水彩色鉛筆で、まず顔に
色を入れてみたのが下のスケッチ。
(もう少し野性的な感じにしたかったのですが、素人にはハードルが高かった…。)
このあと、髪の色とシャツの黒をぬって、スケッチを完成させ、
デザイナーの畠山さんにスキャンしたデータを送り、CGにしてもらったのが
公式サイトのキャラクターページのイラストです。

黒のジョー・スケッチ

盗賊の親方に拾われて育てられた孤児のジョーは、サラファーンの星四部作の中で、
もっとも過酷でドラマチックな人生を生きるキャラクターのひとり。

賞金のかかったお尋ね者ですが、『星の羅針盤』で暗示されるように、
前世では、愛と平和をうたった詩人で、
戦争を止めようとして、反逆罪で処刑されました。
そのときに、ずっとよりそっていたのが黒猫のアイラ。
時を超えて、黒のジョーとしての彼のことも、助けに現れます。

『星の羅針盤』では、もうひとつ。
ジョーは、フォーディルの村で二歳のときに疾走した少年だったことを
ほのめかしていますが、ジョー自身は、なかなかそれを思い出しません。
それでも、命の危機に陥って、二度昏睡状態になったときには、
それぞれ、その通常とは違う意識の中で、幼い頃の出来事を思い出すのです。

人生には、幸と不幸が、不運と幸運が交錯するときがあります。
二度も瀕死の重傷を負う、という不幸な出来事も、ある意味、ジョーに
自分が何者なのかを知らせる、大切な機会だったと言えるかもしれません。

ジョーは、最初から強い自己主張をしてきたので、とても描きやすかったです。
男爵の馬車を襲うシーンから、3人の仲間も含め、ありありと映像が
浮かびました。
男爵から邪険に扱われている男爵夫人には、とても優しい紳士のジョー。
若く美しい男爵夫人が、ジョーが立ち去る際、思わずキスしてしまうのも、
ごく自然な成り行きでした。

「あなた、黒のジョーね?」
「それは本当の名じゃない」
「じゃあ、本当の名前は?」
「あいにく、覚えてないな」
男爵夫人と交わすその会話は、のちに別の場面で何度か登場する
とても便利なセリフとなりました。
(そのときには、後で出てくるとは思わなかったのですけれど。)

女性には全般的に優しいのですが、恋人のいないジョー。
描きながら、誰と恋に落ちるのかなと思っていました。
あの子かな、と思った予想は見事に外れ、ここでもジョーは自己主張をして、
わたしにとっては意外な女性と恋に落ちました。
その恋の行方がどうなるのか、最後の方までわからなかったので、
本人たちの声に耳を澄ましながら(というのは、相手の女性も、かなり強い
主張をするキャラクターで、作者の言うことにちっとも耳を貸さない)
ちょっとドキドキしながら描いていました。

ジョーの話は、たくさんあるので、またいつか続きをしますね。

キャラクター相関図完成しました2020年02月03日 17:38


〈サラファーンの星〉キャラ相関図

先週イラストが残っていた最後の二人、フェルーシアとステランのイラストを公開して、
ようやくキャラクター相関図が完成しました。

人物が多く、相関関係もちょっと複雑なので、読書の参考にしていただければと
相関図を作ったのはいいけれど、
イラストレーターが見つからず、自分で描くはめになったときは、
ほんとにどうなることかと思いました。

でも、頼りになる荒川ディレクターに、スケッチをチェックしてもらい
感性はびっくりするほど鋭く、性格はやさしいデザイナーの畠山さんに、わたしが
水彩色鉛筆で仕上げた絵をCGにしてもらって、なんとか形になり、ほっとしています。

最初は顔だけを描こうと思ったのですが、
荒川ディレクターは、各アイコンをクリックしたとき、全身の絵が出ると、
衣装を含め世界観がよく現れるからと、卒倒しそうなことを言うのです。
でも、どう考えてもそれは無理!
話し合いのすえ、バストアップのイラスト、というところで落ち着きました。

 ↓それぞれのキャラの詳細は、こちらから。


一番最初に、もっとも描きやすそうなエレタナを描いたので、
あらためて見ると、顔も衣装もさらっと描きすぎたかな、との反省もありますが
理想をいえばきりがなく、ここで色鉛筆を置こうと思います。

物語の登場人物は、読む人によってそれぞれイメージが違いますから、
ぜんぜん違うよ、と思う方もいると思います。ごめんなさい。
(だいたい描いた本人からして、これちょっと違うよね、と思うキャラあり。)

これまで裏話に取り上げてこなかったキャラクターの話なども、また少しずつ
していきたいと思っています。

物語の中の鳥たち2020年01月26日 16:26

好きな動物はいろいろですが、鳥たちもそのひとつ。
鳥のように大空が飛べたらいいなぁと憧れますし、
鳥の言葉がわかったら素敵だなと思います。

サラファーンの物語にも、たくさんの鳥たちを登場させました。
一番多く出てくるのは、フィーンの旧世界から渡ってきた瑠璃色の鳥でしょうか。
もう最後の一羽となってしまったフィーナヴィル。
思い描いた人(あるいはフィーン)のところへ、空間を超えて一瞬のうちに
飛翔します。
幼鳥のときに、翼に傷を追って浜辺にいたところを、
少年だったヨルセイスに助けられ、以来、深くヨルセイスを慕っています。
ヨルセイスの従妹エレタナ王女が、人間の王子ランドリアと駆け落ちした際、
なにかあったときの連絡手段にと、ヨルセイスからふたりに託されます。

もう20年以上前のこと、岐阜の実家の近くの川で、カワセミを見かけました。
瑠璃色に輝く翼が本当にきれいでした。
たった一度しか見たことがないのですが、フィーナヴィルが瑠璃色なのは、
カワセミへの憧れがあるんだろうなと自分で分析しています。

瑠璃色の小鳥とともに、多く登場するのが、春歌鳥です。
春を告げる小鳥で、イメージはウグイスに近いです。
ウグイスは、名古屋でも春になるとよく鳴いていますが、
名古屋で姿を見たことは、まだありません。
でも、実家の庭では、時々愛らしい姿を見せてくれました。
窓辺の金木犀の木が好きで、飛んできてはよい声で歌っていたのです。
顔もとっても可愛らしい。目が優しくて、色が渋めのところも
なんとも奥ゆかしくていいんです。

ものすごくよく来てくれて、始終歌ってくれた春がありました。
その歌が途絶えたある日、近所の携帯ショップの前を通りかかると、
ウインドウの真下で、ウグイスが死んでいました。
ガラスが透明で、見えなくて、ぶつかってしまったのだと思います。
いつも歌ってくれていた子のような気がしました。
野生の鳥だからそうしてよいかわからないけれど、可哀想でならなくて
そっと拾い上げました。
本当に小さくて羽のように軽くて、切なかったです。
ガラスにぶつからなかったら、もっと何年も生きたかもしれないのに。
そんな文明社会の一員でごめんね、そして、
この春たくさん歌ってくれてありがとうと祈りを込めて、
庭の片隅に埋めました。

そのほか、星ツグミや藍色雁、紅鴎、物語の中で重要な役割を演じる
三日月鳥などが登場します。
(サラファーンの星公式サイトのWORLDページ、自然と暮らしの項目で
紹介しています。)

実家の周りは、意外なほど野生の鳥が多く訪れて、先日も、ケリのつがいを
初めて見ました。雀はお隣の屋根に何年も住みついているし、
燕はあちこちの軒下に毎年巣を作っているし、合鴨も近くの川(カワセミの
いた川)で、子育てしています。
川にはシラサギやアオサギもやってきます。
また、庭にはウグイスのほか、ツグミやメジロ、ジョウビタキ、ヒヨドリ、
ムクドリも訪れます。
数年前は、二羽のカラスが協力して、トンビを追い払うのを見ました。
セキレイやキセキレイも庭に来るお客さん。
こちらの写真は、スズメとのフォーショット。
(小さくてごめんなさい。スズメは三羽います。)

セキレイとすずめ

セキレイは、けっこう人を恐れないというか、かなり近くまでやってきます。
先日、朝のゴミ出しに行った帰り、セキレイが向こうから路地を歩いてきました。
思わず「おはよう」と声をかけて、おどかさないようにそっと歩くと、
本当に、50センチぐらいしか離れていないところを、すれ違っていきました。

スター・ウォーズⅨ〜フォースの守りよ永遠に2020年01月18日 17:00

スター・ウォーズのエピソード9スカイウォーカーの夜明けを観てきました。
これで本当に最後かと思うと、寂しいなと思っていましたが、観終わったときは
本当に感慨深く、寂しさを感じつつも、すがすがしさを覚えました。
(内容に関しては、もうあちこちに書かれているでしょうし、ネタバレはいっさい
したくないので、ここではふれないでおきますね。)

映画館は、名古屋では初めてのドルビー・シアターで、すっごい迫力!
思い出したのは、日本で最初にエピソード4が公開された夏のこと。

1978年。大学の夏休み。アーチェリー部の練習も休みだったその日、
いまはなき伝説の映画館、スーパーシネラマ方式のテアトル東京の、
その壮大なスクリーンが堪能できる2階席に、わたしはいました。
それはもう、冒頭からエンディングまで、圧倒的な体験でした。
「スター・ウォーズ」のような作品はそれまでまったくなかったのです。

アメリカでは前年に公開されて、大ヒットしていました。
でも、そんなことになるとはわからないジョージ・ルーカスは、
どれだけお客さんが入るか心配で、ハワイに逃げていたんですよね。
今思えば、信じられないことです。

新しい作品が公開されるのが、本当に待ち遠しかったです。
特に、エピソード5のあと、エピソード6が公開されるまで。
ハン・ソロが冷凍された状態で、3年も待たされて!
けれども、スター・ウォーズと同じ時代に生きてきたことは幸せだったなと
しみじみ感じています。

エピソード6は、当時勤めていた広告会社が20世紀FOXの宣伝担当だったので
コマーシャルのフィルムがいち早く見られたし、また、日比谷での試写会に
呼んでもらえて、ものすごく嬉しかったのを思い出します。
映画会社のロゴに続いて、ジョン・ウィリアムズの名曲のイントロがジャ〜ン!
と鳴った途端に、場内ものすごい拍手と興奮状態に。
そして、エンドロールが出たときも、万雷の拍手でした。

その後、ご存知のようにエピソード1〜3が作られ、さらに、
エピソード7〜9と続いていくのですが、
この最後の7〜9。最初に作られたシリーズの主役たちが再登場したのが
本当に嬉しくて、知ったときには飛び上がりました。同時に、年齢的に
大丈夫か心配したけど、杞憂でしたね。(大変失礼いたしましたm(_ _)m)

どのシリーズから見始めたとしても、ファンならきっと、どのキャラが好きって
ありますよね。
わたしは、断然ハン・ソロです!
(船なら、ミレニアム・ファルコン。ドロイドならR2)

ここだけの話ですが、そんなわけで(?)「ユリディケ」を最初に書いたとき、
主要登場人物のひとりは、わたしの脳内では、ハリソンで再生されていました。
(当時の若きハリソンです。)
ちょっと口は悪いけど、本当はやさしくて剣の名手。特技は、身分を隠して
世の中をうろつくこと。読んだ方なら、すぐわかりますね(*^_^*)
でも、もちろん、読者の方には、それぞれ好きなイメージを浮かべてほしいので
あくまで、わたしの脳内のお話。

で、すごくハン・ソロが好きになったことで、
当然のように、ハリソン・フォードのファンにもなりました。
その後、「ママはシングル」に登場するママを、
ハリソンのファンにしちゃったほどです。

サラファーンの星シリーズでも、こっそり(ちゃっかり?)名前を拝借。
諜報員のひとり、ハル・ソーン。
ハン・ソロとハリソンを足して2で割り、ひとひねりして、ハル・ソーン。
大胆で豪胆な性格も、ちょっと似ています。
ハルに関しては、書くことがいろいろあるので、ゆっくり紹介したいです。

とまあ、そういうわけで、「スター・ウォーズ」は、思い出の作品です。
ジョン・ウィリアムズがオーケストラを引き連れて来日したときは、
もちろん、聴きに行きましたし(実は、これも努めていた会社が関わっていて
チケットを取ることができたのですが)、
「ジェダイの帰還」の完成後、オールナイトの上映、というイベントがあり、
友達と行ったこともありましたっけ。
亡くなられた映画評論家の水野晴郎さんがゲストでしたが、
会場に行くエレベーターで偶然一緒に乗り合わせました。
水野さん、シリーズの完成を、天国で祝っているに違いありませんね。

最後に。。。
 May the Force be with you. Always,

ルパン三世 THE FIRST〜愛しのレティシア2020年01月07日 16:50


ルパン三世 THE FIRST ムビチケ

ルパンの物語は、小学校の時、学級文庫でわくわくしながら読んだ記憶があります。
三世じゃなくて、初代ルパン。モーリス・ルブランの原作です。

学級文庫にあったのは、子ども向けに簡単にしたものでしたけど、
神出鬼没で、変装の名人。女性や子どもにやさしい紳士で、
貴族や大富豪の宝石や美術品だけを狙う素敵な盗賊ぶりに、ほれぼれしました。
ロビン・フッドもそうですが、義賊って、子どものあこがれですよね。
(そのあこがれが、のちのち、黒のジョーというキャラクターを生みだすことに
なったのですね、きっと!)

ルパン三世は、その怪盗ルパンの孫(という設定)。
ご存じ、モンキー・パンチさんの原作で、現在公開中の
「ルパン三世 THE FIRST」は、彼の悲願だったという3DCG作品です。

去年、公開まもなく劇場で観てきたのですが
とても雰囲気のある映像で、特に、パリの風景が素敵でした。
冒頭、第二次世界大戦下のフランスから始まって、十数年後のパリから
本格的に物語が始まるのですが、特に、夜のパリが美しかったです。
20世紀なかばのパリに、タイムスリップしたようでした。
3Dのルパンは、長い指がきれいで、顔の表情も豊かで、なかなかよかったです。
(モンキー・パンチさんに見せてあげたかった!)

おなじみの面々も元気に登場。台詞のやりとりもお洒落で可笑しく、
家族で楽しめる作品に仕上がっています。
(お正月映画にぴったりなのに、紹介が遅くなってごめんなさい。)
場所や建物の説明が出るとき、文字がカシャカシャって、暗号が解読される
みたいに動くのや、発射された弾丸が、道路標識を止めたナットをくるくる回して
標識を落としてしまうところなど、遊び心がいっぱい。

今回のお宝は、宝石ではなく未知のエネルギー。
盗むのは、そのエネルギーを生みだす装置のありかを記した考古学者の日記。
登場するヒロインは、考古学者をめざす少女レティシア。
作品全体として、ちょっと「カリオストロの城」を思わせます。
レティシアは、カリオストロのクラリスをお転婆にした感じかな。

このレティシアという名前。
たぶん、わたしと同世代か、少し上で映画好きな人は、きっと、聞き覚えが
あるでしょう。
青春映画の永遠のヒロイン。
1967年のフランス映画「冒険者たち」のヒロインの名前です。
(公開以降、生まれた女の子にレティシアと名づける人が続出したそうです!)

「冒険者たち」は、海に眠る財宝を求めて冒険に出た男女三人の物語。
レティシアは、マヌーとローランのふたりから愛される新進芸術家。
マヌー演じるアラン・ドロンは「愛しのレティシア」という歌を歌っています。
フランソワ・ド・ルーベの口笛の主題曲に歌詞をつけたもので
口笛やピアノの主題歌同様、すがすがしく、そして切ない素敵な曲。
公開当時、わたしは小学生。さすがにリアルタイムでは観ていませんが、
学生時代、リバイバルで観たとき、
「愛しのレティシア」はエンディングに流れていました。
(初回公開時や、本国では、劇中には使われなかったようです。)

モンキー・パンチさんは、このレティシアを意識したのかなぁ。
ググってみたら、ルパン三世のTV放映アニメPartⅢの第38話に、
「俺を愛したレティシア」というエピソードがあって、このレティシアは
なんと、イルカでした!

モンキーさんが「冒険者たち」をお好きだったかわかりませんが、
わたしは本当に大好きで、リバイバル公開に何度も通いました。
わたしが男だったら、絶対にレティシアに恋をするなぁって思います。

レティシアという名前も、あまりに好きで、とうとう自分の作品
(サラファーンの星シリーズ)にひっそりと使いました。
でも、恐れ多くて、レティシアのままでは使えず、「レティ」として、
ジョサの生みの母の名前に。

そして、レティシアを愛したローランの名前も、同じ作品に入れました。
こちらは、ローランのまま!
この響きもとても好きです。
エリス卿暗殺事件特捜班のチーフの名前に使いました。

物語の登場人物の名前は、ふと浮かんだ名前がほとんどですが、
以前にも少し書いたように、まれにこうして、とっても好きで「拝借」する
名前もあります。(中でも、このふたつは特別!)

ともあれ、そんなわけで、ヒロインの名前もとても気になった映画でした。
あ、そうそう。忘れてはいけません。
作品中の、帽子とステッキの使われ方も、とってもお洒落。
こうしたディテールへのこだわりもよかったです。