地球照に淡く輝く月と明けの明星のランデブー ― 2020年12月13日 10:53
ふたご座流星群が見たくて、昨夜は何度も夜空を見上げました。
南の空にはオリオン座。三つ星がはっきり見えるほど澄んだ空です。
その下にはシリウスが、ダイヤモンドのようにきらきらと輝いています。
流星は見えなかったけれど、その輝きに、心が洗われるようでした。
今朝の夜明け前も、バルコニーに出てみました。
流星群があきらめきれなくて。
すると、息を呑むような美しい光景が広がっていました。
東の空に、細い月と明けの明星が、信じられないくらい近くに輝いていたのです。
細い月と金星のランデブーは、たびたび見かけますが、こんな近いのは、初めてです。
上の写真、スマホで撮ったので、一眼レフのようにはきれいに見えないけれど
なんとなくわかるでしょうか。
地平線近くの空が茜色を帯びるなか、
月は、影の部分が地球照に淡く輝いて、はっきりと丸く見えます。
クリックして拡大してみてくださいね。
そのあとで撮った一枚を拡大したのが下の写真です。
月は、もうすぐ新月を迎えるところで、実際にはもっと細いのですが、
写真だとぼやけてしまうのが残念。
それでも、月の明るい部分だけでなく、全体像が淡くわかるかな。
調べてみたら、今日、12月13日の夜明け前は、
地球照をともなった月と金星が大接近するとのこと。
地球照は、月の暗い部分が薄明るく見える現象で、地球に反射した太陽の光が
月面を照らしているのだそうです。
止まらないコロナの感染拡大に、世間の空気は重苦しく、
個人的にも心配事が続いていますが、
夜空のショーの贈り物は、それでも世界は美しいと教えてくれます。
今夜から明日にかけて、ふたご座流星群はピークを迎えます。
名古屋は曇りの予報ですが(もうすでに曇っています。晴れないかなぁ)、
日付が変わる頃が一番見頃のようです。
思い出したら、夜空を見上げてみてくださいね。
☆ ☆ ☆
『盗賊と星の雫』に登場する流星群のエピソードは、
1998年の獅子座流星群の夜の体験をもとに描いています。
数をぐっと多くして描きましたが、火球が世界を照らすさまは実際に目にしたままです。
そのときのお話は、いつかゆっくり書きますね。
木星と土星〜400年ぶりの大接近 ― 2020年12月21日 22:15
妹の家に手伝いに行き、ちょうど日没のあとに帰ってきたので、
南西の空が見えるところまで行って、
藍色の空を見上げました。
なにしろ、1623年以来の、木星と土星の大接近が見られるのです。
すぐに、大きく輝く星がみつかりました。
最初はひとつの星のように見えたのですが、暗さに目がなれると、
木星の斜め上に、控えめに瞬く土星が見えました。
はかなげに瞬くので、消えたり、現れたりするように見えます。
写真は、わたしの旧式スマホで撮ったものです。
クリック拡大しても、ぼやけてしか見えなくて、ごめんなさい。
(大きく輝いているのが木星。そして、その右上に、ほとんど重なるように
薄くぼうっと見えるのが土星です。少しでも伝わるとよいのですが…)
望遠鏡だと、木星のすじや、そのまわりの衛星たち、そして、右上の土星には
くっきりと輪が見えるでしょうね。
肉眼でも、木星と土星が寄り添うように輝く光景は、本当に神秘的でした。
ところで、昨日、タイトルに400年に一度と書いてしまってごめんなさい。
訂正しました。今回ほどの大接近が見られるのは、次は2080年だそうです。
木星は12年で太陽の周りを一周。土星は30年で一周し、
太陽から見ると20年ごとに同じ方向に並ぶとのこと。
実際は、わたしたちが地球から見ていることや、周期が楕円軌道などの影響で
多少周期が変化しますが、ほぼ20年に一度だそうです。
ただ、木星と土星の公転軌道がわずかに傾いているため、
毎回大接近をするというわけではなく、今回は397年ぶり。
そして、次回は60年後の2080年なのだそうです。
澄んだ冬の星空のように、地上のコロナ禍も、やがておさまり、
あたりまえの日常が、早く帰ってきますように。
追記:今夜(22日)も日が沈んだあと、ふたつの惑星が輝いていました。
昨日より少し離れているので、わかりやすかったです。
木星の斜め上だった土星が右隣に見えます。夜空は澄んで、月もきれいでした。
クリスマスの名古屋港 ― 2020年12月25日 16:22
免許の更新手続きに、港警察署に行ってきました。
せっかく港まで来たので、帰りに散策してきました。クリスマスの昼間の港は、人影も
まばらで、曇り空の下、海も鉛色でしたが、風もなく、気持ちよかったです。
ここ数日、家族のことで毎日奔走してちょっと疲れていたし、自分自身の健康上の問題も
あって、悩みごとが続いていますが、そんなとき、海はひととき心を解き放ってくれます。
左手奥に見えるのが、南極観測船ふじです。右側のアーチの下は人が渡れるように
なっています。
歩きながら心に流れるのは、ジョン・レノンのHappy Christmas♫
大好きな歌です。
War is over. If you want it.
かもめたちが飛ぶ空の下、今年のクリスマスも、コーラスの歌詞が心にしみました。
なかなかまとまった時間が取れず、本格的には復帰できませんが、
少しずつ『ユリディケ』の続きの準備もしています。本当におまたせしてごめんなさい。
皆が大変でつらい時期のクリスマス。世界中の平和と幸せを祈ります。
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