北欧の馬と物語の中の馬2023年07月28日 15:23


北欧の馬
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こちらは北欧に留学していた友人が送ってくれたフィンランドの馬。葦毛と鹿毛でしょうか。
森と草原と馬。馬も森も大好きなわたしは、どれだけ眺めていても飽きません。
フィンランドの風と光まで感じさせてくれる光景に、写真の世界に入ってしまいそうです。

かつてデビュー作として『ユリディケ』を書いたときから、馬は大切なキャラクターでした。
その2000年前の伝説の時代から、人間のキャラクターが転生しているわけですので、
〈サラファーンの星〉四部作を描く時には、
馬も絶対に生まれ変わって、もとの主と会ってるよね、と思いました。

ルドウィンの馬アリドリアスは、ことさらに出したかったです。
ただ、最初はルドウィン(2000年前はウィルナー)の馬ではないという気がしたし、
森で駆けているイメージが浮かんだことから、ルシタナと父親が、傷ついた子馬を助ける
シーンも浮かび、ルシタナとランドリアの馬にしました。
名前は、同じアリドリアス。ウィルナーの魂の奥に刻まれた名前だったと思います。
それで、そうつけたんじゃないかなって。

不老長寿の種族フィーンのヨルセイスは、『ユリディケ』でも四部作でも同じ月光を
帯びたような美しい葦毛に乗っています。長年の愛馬です。
夜明けの風を意味するシルフィエム。今回初めて名前が出せてよかったです。
ヨルセイスが迷宮に向かう際に乗る雪のように白い馬も、
四部作から引き継いだ馬です。(シルフィエムは人間の友のために残しておいた

また、ヒューディの前世である少年は、アンバーという鹿毛を大切にしているので、
やはり、新バージョンの『ユリディケ』には登場させたいと思って、終盤に出しました。

それから、旧バージョンの『ユリディケ』に登場したローレアについて。
ネット連載にはそのままローレアという名を出していますが、
紙の本にしようとしている現在手元にある最新の原稿ではカットしました。というのも、
四部作にローレアという名の馬がでてきますが、全く別の存在だという気がして。

そのほか、四部作に登場して、気になっている馬が、ウィルナーの愛馬テス。
『ユリディケ』の物語中にはでてこなかったけれど、彼らの人生は続くわけですし、
きっとどこかで再会するんじゃないかなと思っています。

昔『ユリディケ』を書いて、そのあとで2000年前にさかのぼった物語を書き、
ふたたびこうして『ユリディケ』に戻ってくると、人間のキャラクターだけではなく、
動物たちにも変化がでてきて、書きながら、いろいろな発見がありました。

それにしても、毎日本当に暑いですね。大雨の被災地での復旧作業、想像を絶します…。
一日も早く復旧しますように。そして、どうにかこの暑さがおさまりますように
世界中大変ですが、どうにかみんなで助け合っていきたいです。
せっかくこんなに美しい星に生まれたのですから。

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