女王陛下よ永遠に2022年09月11日 13:43


ピカデリーサーカス 2018

エリザベス女王が亡くなりました。
世界から、とても大切な、大きく温かな存在が消えてしまった……そんな喪失感を
抱えています。
(先日、次薬草使いのお話と書きましたが、次回にさせてくださいね。)

イギリスへは三度旅をして(最初は『ユリディケ』の印税をはたいて)、心のなかで、
第二の故郷のように感じていました。
子ども時代、『北風のうしろの国へ』『小公女』『不思議の国のアリス』
『ピーター・パン』『くまのプーさん』で育ち、その後も、
『トムは真夜中の庭で』『嵐が丘』、ジェイン・オースティン、ル・カレ、キーツ
シェイクスピア、そしてもちろんトールキンの『指輪物語』など、
あげればきりがないほど惹かれました。
イギリス文学なくしては、わたしの人生もなかったといえるでしょう。
そして生まれてこの方、そのイギリスの君主はずっとエリザベス女王でした。
訃報を聞いて、ロンドンの友人と、スコットランドの友人夫婦にお悔やみのメッセージを
送りました。わたしでさえ、ショックを受けているのだから、イギリスの人々はどれほど
だろうと思うと、本当に胸が痛いです。
どちらもすぐに返信があって、深い悲しみが伝わってきました。
ロンドンの友人は、バッキンガム宮殿に弔問に訪れ、様子を知らせてくれました。
スコットランドの友人は、(以前こちらで、リーヴの犬チェスターのモデルだと紹介した
チェスターという可愛い犬を飼っていたご夫婦です。リーヴが身を寄せる伯父の家、
サンザシ館も、彼らの家がモデルです)お母様が昔、花束を渡したことがあるとの
美しい思い出をシェアしてくれました。

女王の容態を案じてバッキンガム宮殿前に集まった人々の前に
大きなダブルレインボウがかかって、それも話題になりましたね。
フィリップ殿下が迎えに来て、一緒に天に昇っていったのだと。
本当に美しい虹でした。

25歳の若さで即位。その後70年にわたって、激動の時代を支え、
イギリス国民のために、そして、世界のために尽くされた生涯でした。
ユーモアのセンスも一流で、ロンドン五輪の開会式で007と共演したり、
在位70周年のプラチナジュビリーで、くまのパディントンと共演したことは、
深く印象に残っています。
どちらも、とってもチャーミングでした!
心からの感謝とともに、謹んでご冥福をお祈りします。
England 1997

また、今日は、9月11日。ニューヨークで同時多発テロという忘れがたい悲劇の日。
犠牲になった方々とそのご遺族へも、ここに、心からの祈りを捧げます。

いま地上では、戦争が止む気配を見せず、気候危機はますます深刻になって、
パキスタンでは国土の三分の一が浸水する洪水が起こり、コロナは終りが見えません。
エリザベス女王には、こんなときこそ、ずっとともにいてほしいと願ってしまいますが、
バトンはきっと、わたしたちひとりひとりに渡されているのでしょう。
問題はあまりに大きく、くじけそうになるときもあるけれど、
そう肝に銘じて、生きていきたいと思っています。

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