希林さんの思い出2019年07月27日 17:29

前回、岐阜新聞映画部の『あん』のイベントで樹木希林さんの講演会に行ったことを
書きました。
割烹着姿の希林さん、きらきらしたオーラがあって、それが会場を温かく包んでいました。

希林さんには、その30年以上前、一度お目にかかったことがあります。
広告代理店に勤め始めた一年目。
クリエイティブセンターという部署に配属され、ディレクターであった部長について、
あるCMの撮影に行ったときのことでした。

主演の希林さんの演技に関して、部長は何度もいろんなパターンを試します。
希林さんは、嫌な顔ひとつせずに何度も応じ、また、「こんなのどうかしら?」と、
自らいろんなアイデアを出されて、熱心に演じられました。
まさにプロフェッショナルなその姿に、とても感銘を受けました。

部長が「希林さん。うちの部の新入社員です」とわたしのことを紹介した際には、
二十そこそこの、使い走りのような娘に対して、
「Sさん(部長の名)にはいつもとてもお世話になっているの。どうぞよろしくね」と
こちらの目を見つめて、にこやかに会釈され、本当にびっくりしました。

あとで部長から、「希林さんは、あんなに有名なのに、いつも謙虚で、
本当に素敵な女性なんだ」といわれました。
あのときから、その姿勢は、きっと、ずっと変わらなかったのだと思います。
そのまっすぐな生き方の積み重ねが、岐阜のイベントでお会いしたときの、
全身から発せられていたオーラなのでしょう。
わたしもそんなふうに年を重ねたいと思いました。

訃報に接したときは、寂しかったけれど、亡くなってなお、多くの人に影響を
与えているのだと感じています。

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