『ユリディケ』第Ⅰ部の連載を終えて ― 2019年05月11日 20:33
『ユリディケ』新バージョン、第Ⅰ部の連載が終わりました。
天真爛漫だけど本当は寂しがり屋の少女。十七歳のユナの恋と友情と冒険の物語。
第Ⅰ部「虹色の蝶」は、ユナが、伝説の英雄の生まれかわりで、
失われた光の剣を探す運命と知らされ、危険が迫るなか、旅立つまでを描いています。
ネット連載は初めてで、戸惑うことも多く、また、手直しする部分も、
当初考えていたより多く、1月の開始からあっというまでした。
背景となる内戦や地形、人物の年齢や性格、心情などの直しや調整のほか、
旧バージョンには登場しなかった銀色狼をちらっと登場させたり、
ユナの夢のシーンを、古代の街から銀の森のへと舞台を変えたり、
ヒューディの将来への希望も変えたりと、細かい点もかなり改稿しました。
ただ、もちろん、骨格や大筋は変わっていません。
サラファーンの星は、大勢が主人公の群像劇ですが、ユリディケはユナひとり。
話も短く、スケールも趣もずいぶん異なり、時代の流れとは逆に、こちらが先に浮かび
それがすべての始まりだったからか、ユリディケのほうが序章のように感じています。
それをサラファーンの星の「終章」として大きく書き変えるのは、
なにか違うという気がしました。
20代のわたしは、この物語を書いているとき本当に幸せでした。
そのときの情熱や思いを大切にしながら、
サラファーンの星を描いて初めて得ることができたエッセンスを加え、
できる限りこうあるべきだという形に仕上げる。
正しいかどうか、よいかどうかは別として、それが、わたしの直感でした。
5月22日から始まる第2部「ダイロスの剣」では、ユナが光の剣を見出すまでの旅を、
ラスト、第3部「光と影を制する者」では、剣を見出してからの旅を描いています。
どうか、楽しんでいただけますように。
コメント
トラックバック
このエントリのトラックバックURL: http://serafahn.asablo.jp/blog/2019/05/11/9071311/tb
コメントをどうぞ
※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。
※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。