Come Together 宇野昌磨 圧巻のエキシビション2023年11月27日 23:06

フィギュアスケートのグランプリシリーズ最終戦NHK杯が終わり、昨日は華やかな
エキシビションが行われました。
なんといっても、圧巻は宇野昌磨選手のCome Together。あどけなさの残る頃から
スケーターの中で最高の音感の持ち主で、Great Spiritも大好きだったけど、
Come Togetherは、更に進化していて、魂が震えました。
彼自身の身体が音楽を奏でているというか、本当にうまい。代名詞でもある(でも
今回はショートでもフリーでも封印していた)クリムキンイーグルの入れどころも
ここぞ!というところで決めています。
フリーでは、4回転バシッと飛んでいたのに、すべて回転不足をとられ、一昨日は、
これが今後の基準になるなら、自分に未来はないと、引退を匂わすような発言をして、
胸が痛みました。(やめないで〜!!!と心で叫びました。)
今回の審判は全体的に厳しくて、回転不足を撮られた選手は多かったけど、彼のは特に
ひどかった。
そんなこともすべて忘れさせてくれるような、全身全霊を込めた演技でした。
何度見ても鳥肌もの。
こちらでご覧になれると思います。
↓↓

それと、怪我からの復帰戦となった三原舞依選手のエキシビションもチャーミングでした。
テイラー・スウィフトのShak it offをこんなに可愛く踊れる人っているでしょうか。
スケートが大好きという思いが伝わってきます。怪我が早く全快しますように。
こちらもリンク貼ってみます。いつまで有効かわからないけど、本当にキュート♫
↓↓

試合の方では、こちらも怪我から復帰した鍵山優真選手のショート、Believerが目の覚める
ような演技でした。今季からコーチにカロリーナ・コストナーさんを迎え、ジャンプの
素晴らしさに表現力が加わって、圧倒されました。今後が楽しみです。
↓↓

大好きなアイスダンスでも、嬉しいことが。急逝したクリス・リードさんの妹さんのペアが
銅メダル。キス&クライでは、クリスの写真を掲げていました。
お兄さん、きっと見守っていたと思います。ハンサムなパートナー(舌噛みそうな名前:
サウリウス・アンブルレビチウス)も明るく優しそうでよかったですね。
男子銅メダルのブリッチギー選手のエキシビションに、優真くんたちとともに特別参加
していて、それも楽しそうでした。
そして、なんといっても楽しかったのは、アイスダンス優勝カップルのフリーの演技。
ロッキー!!(高校の時、体育祭で踊ったのを思い出します。)
エキシビションみたいで、びっくりしました。
↓↓

りくりゅうペアの欠場が惜しまれます。木原選手の怪我が心配ですが、しっかり完治して
早く戻ってこられますように!

昌磨選手に話を戻しますが、昨日、「憧れの人は誰ですか?」と聞かれて、
「ステファン」とこたえていたのが印象的でした。
一時、コーチ不在で、演技も思ったようにできず、キス&クライでぽろぽろ涙を流していた時
ステファン・ランビエールがコーチになってくれたのでした。
ランビエールさんは大好きなスケーターですが、彼がずっと前、昌磨の音楽センスはすごいと
褒めていたのを思い出します。(そうだよね!!!と思いっきりうなずいた私でした。)
アイスショーのときだったと思います。その時、宇野選手は山田コーチについていて、
ランビエールさんも、まさか自分の教え子になるとは思っていなかったでしょう。
不思議な縁ですね。(彼がコーチになるとわかった時は、飛び上がるほど嬉しかったです。)
グランプリファイナルや世界選手権では、どうか、今回のような過度に厳しいジャッジが
いませんように。
選手がみな本来の実力を出せて、安心してのびのびと演技できる環境でありますように!

世界フィギュアとオオシマザクラ2023年03月26日 21:21

日本中が盛り上がったWBCの直後、世界フィギュアスケート選手権も熱かったですね。
さいたまスーパーアリーナ。本国開催での試合で、声出し声援もOKで、TVで観戦していても
選手と観客の一体感が伝わってきました。

りくりゅうペアの優勝、グランドスラム達成は本当に素晴らしかったし
(りくちゃんの怪我からシーズンが始まったのに、国際大会全勝だなんて。
なにより、あんなに楽しそうに幸せそうにすべるペアって、ほかにいないと思います)
坂本選手の周り中の期待を背負っての二連覇も、すごいプレッシャーだったと思うし、
宇野選手の直前の不調と怪我を乗り越えての二連覇も、胸に迫るものがありました。
彼の演技は、いつも音楽と一体になっていて、彼自身が音楽のようです。
三原選手は今回も、天使か精霊のようでした。フリーはイメージを変えての挑戦ですが
私はやっぱりショートの戦場のメリー・クリスマスに惹かれます。
当代きってのエンターテイナー友野選手は、いつも代打で急遽の出場だったのに、
今回は自分で射止めた選手権!
かなだいのオペラ座の怪人も、初めて完璧な演技ができて、よかったです!

ほかにもひいきの選手はたくさんいて、書ききれないけれど、
ウクライナの選手が演技するとき、満員の観客席で、ウクライナ国旗が揺れる光景には、
魂のこもった祈るような演技とともに、胸がいっぱいになりました。
ロシアが突然ウクライナに侵攻して1年と1か月。
多くの命が失われ、多くの人々が傷つき、美しい大地が破壊され、
戦争にどんないいことがあるのでしょう。
一日も早く終わってほしいです。
フィギュアスケートの選手たちは、みな、国境を超えてとても仲がいいですよね。
そんなところも、この競技の大好きなところ。
個人個人ができるのなら、国と国ともできるはずです。

WBCでも、選手同士、笑顔で交流しているシーンをよく見かけました。
チェコの選手たちは、負けたあと、日本選手を笑顔でたたえて、素敵でした。
デッドボールを与えてしまった佐々木くんが、チェコ選手の宿泊所にロッテのお菓子を
持っていったことも話題になりましたね。
野球と仕事の二刀流だという選手たちには、驚いたし、心を揺さぶられました。
今回の活躍で、野球の人気が出てきたそうで、これからも応援したいです!

WBCで侍JAPANが優勝して、フィギュアの世界選手権が始まった日、
毎春楽しみにしている近所のオオシマザクラが開花しました。
青い空に、風に揺れる白い花が、笑いかけてくれるようでした。
花と一緒に葉が芽吹く桜で、清楚でとても好きなんです。

オオシマザクラ咲き始め

そして、世界選手権最終日、雨の中を散策して見に行ったら、満開を迎えていました。
プライベートでは、病気や障害のある家族を抱えて、相変わらずいろんなことがあり
(自分も病気を抱えちゃったし)落ち込むときもありますが、
頑張っているアスリートや美しい自然に元気をもらって、一歩一歩進んでいこうと思います。
改稿版ユリディケを本にすべく奮闘している最終チェックも、終盤に入ってきました。
どうにか紙の本にできるよう、全力を尽くします!

満開のオオシマザクラ

サッカーとフィギュアと流星群2022年12月22日 15:07

14日のふたご座流星群。名古屋は夕方から曇ってきて心配しましたが、
9時にベランダに出ると、南東から南にかけて雲が晴れ、オリオン座が見えました。
時おり薄い雲がかかって、三つ星は見えたり霞んだりしていますが、
最近は木星や火星に遠慮がちだったシリウスも、いつになく輝いています。
東から雲が流れてきて、そのオリオンが隠れたと思ったら、
一瞬、東の空に雲の切れ間ができて、
ふたご座のカストルとポルックスが姿を見せてくれました。

わぁ……あのあたりから流星が放射されるんだ!
名古屋の空は街明かりで明るいけど、今夜は暗いところでは1時間に50個ぐらい
流れるという話だから、明るい流星なら、ここでも見えるよね!と期待して、
ダウンベストにダウンのコートを重ね、腰に毛布を巻き、南極観測隊のような格好で
待つこと30分。
オリオン座が隠れた雲から、真っ白に輝く大きな流星が、長い尾を引いて、
ゆっくりと弧を描くように南へと流れていきました。

あんなに大きな流星は、ずっと前、一晩中寝転んで、しし座流星群を見て以来です。
(その話はいつかゆっくり書きますね。『盗賊と星の雫』のエピソードをまじえながら。)
そのあとは雲が広がってしまいましたが、
夜中の3時半に目が覚めて外を見ると、空が晴れている!
カーテンを開けて、真っ暗な部屋の中から、1時間ほど見ていました。
大きな流星が6個、小さなのが2個、流れました。
続けて二つ、真下に流れたのが、とってもきれいだったな。
家族や友人たちの幸せと健康を願い、世界が平和になるようにと祈りました。

少し前にはフィギュアスケートのグランプリファイナルが、そして流星群をはさんで、
ワールドカップの熱戦も終わりましたね。
日本代表の最後まであきらめない姿には、本当に心を揺さぶられました。
6月に亡くなった大切な友だちが、浅野拓磨選手が好きで、彼の出場を喜んで、
空の上から応援しているだろうと思っていたので、
ドイツ戦での目の覚めるような彼のゴールは、ことさら嬉しかったです!
1ミリでも入っていればと思ったという三苫選手のアシストもすごかったですね。
クロアチア戦も、みんな最後まで精一杯戦って、胸が熱くなりました。
(PK戦は相手キーパーを褒めるしかないです。)

クロアチアも好きな国で(かつて弾痕の残るドブロブニクを訪れました。いまの
ウクライナの姿と重なります…)日本と戦った時を除いて、応援していました。
紳士的なモドリッチ主将。37歳とは思えない献身的なプレーはいつ見ても感動します。
3位になってよかったです!

フィギュアスケートのグランプリファイナルも本当によかった。
りくりゅうペアの、山越え谷越え、最後は怪我を乗り越えての歴史的な快挙。
二人の息のあった笑顔の演技には、いつも惹きこまれます。見る人を幸せにする
スケーターだなと思います。
三原舞依選手の優勝も嬉しかったです。難病での闘病期間が長かった彼女。
本当に心を込めてすべる人ですよね。妖精のように舞う姿が名前とぴったり。
彼女の人生をあらわしたというショートの「戦場のメリークリスマス」が
特に心に響きました。
山本草太選手の銀メダルにも、涙が出そうでした。
足首を骨折し、何度もの手術を乗り越えての復活。今もボルトが3本残っているそう。
将来を期待されていた若手だっただけに、どれほど辛かったかと思います。
ショートのビートルズナンバー「イエスタデイ」は大好き。一歩がすーっと伸びる
なめらかなすべりにとてもあっています(高橋大輔選手シングル時代最後のフリーの
ビートルズ・メドレーも、本当に好きでした。)
佐藤駿選手も、左肩の手術を経て戻ってきて、ショート6位発進から、
フリーのノーミス。渾身の演技にじーんときました。

そして、宇野昌磨選手の優勝も嬉しかったです。彼の音感はフィギュア選手の中で
一番優れていると、いつも感じています(地元びいき?)。
彼の身体と魂と音楽がひとつになっている感じ。
コーチ不在の辛い時期に涙したあと(文字通りキス&クライでひとり泣いていた
姿が思い出されます)、温かなランビエールコーチのもとで、
どんどん成長して大人のスケーターになってゆく姿が、本当に頼もしいです。
今季ショートの「グラビティ」はとてもスタイリッシュだし、フリーの
「G線上のアリア」も素敵です。

今日からフィギュアの全日本選手権。
やはり怪我に苦しみ、今季初戦となる鍵山優馬選手はどんな姿をみせてくれるかな。
ショートの「ビリーヴァー」は曲もかっこよく、新たな彼が見られそうです。
シェイリーン・ボーンさんが振り付けをしているドキュメンタリーをみたけれど、
彼女が誠心誠意、選手と向き合う姿も、本当に素敵でした。
紀平梨花選手も怪我でオリンピックに出られず、辛い時間を過ごしたことでしょう。
みんなすごくて、どれだけ拍手を送っても足りないです。

いろいろなことがありますが、サッカーやフィギュアスケートの選手たちの
あきらめない姿と、きらめく流星に励まされています。

☆  ☆  ☆

荒れ模様の天候ですね。大雪心配です。どうかあまりひどくなりませんように。

追悼クリス・リードさん〜あたらしい旅を目前に2020年03月21日 17:57


庭のすみれ

15日(日本時間14日)、アイスダンスもと日本代表のクリス・リードさんが
急逝しました。
心臓突然死というニュースに、耳を疑いました。

姉のキャシーさんとバンクーバーとソチ五輪に。彼女の引退後は村元哉中さんと組んで
平昌五輪にと、三度の五輪出場で日本のアイスダンスを牽引した立役者です。

コミカルな曲もしっとりとした曲も自在にこなし、
お姉さんと演じた「アダムスファミリー」や、日本の桜の開花をイメージしたという
平昌の「戦場のメリークリスマス」などのダンスもさることながら、
明るくやさしく、ユーモアと笑顔をたやさない姿が印象に載っています。
決して上手とはいえない日本語で、一生懸命インタビューにこたえていたのも
忘れられません。

グランプリシリーズのアメリカ大会のエキシビションの会場で
ハプニングがあり、進行が中断してしまい、司会者が困っていたとき、
彼が機転を利かせて、場をもたせ、もりあげたことがありました。
村元さんも手伝っていたと思います。
いつ再開するの?という感じだった会場の雰囲気が一変して
温かな笑顔があふれました。
記憶力ゼロで、何年のことで、何が起こり、どんなふうに助けたか
まったく覚えていないのですが、ユーモアのセンスとやさしさは胸に刻まれています。

一昨年、デニス・テンさんが強盗に殺されたときも衝撃を受けましたが
その悲しみが癒えないうちに、大切な宝物を失ったフィギュアスケート界。
今シーズンは、コロナウイルスの影響で中止になりましたが、本当ならいまごろ
カナダで世界選手権が行われていたはずで、
引退していたクリスも、観るのを楽しみにしていたに違いありません。

この春から彼は、お姉さんとともに、日本でアイスダンスの後進の指導に
あたることになっていたのです。
最後のブログには、アパートの荷物を「日本におくったです!」と書いたあと、


これから
キャシーといっしょに
日本のアイスダンスを
ニューエイジにする
あたらしい
むずかしい
ジャーニーのはじまりです😊

たのしみだよ!

と記し、コロナウイルスのことで日本に行くのが遅れていて、
早く終息することを願いつつ、こうしめくくっています。

みんな
気をつけてね

クリス


いつも人のことを思うやさしい彼らしい言葉ですね……。

(オフィシャルブログ→ 華麗なるアイスダンス )

膝の怪我を抱えながら、笑顔と努力で駆け抜けたスケート人生。
ありがとう。そして、お疲れさまでした。
少しゆっくりしたあとは、天のリンクでデニスやほかの先達とスケートや
スケート談義を楽しみながら、どうか、これからのフギュア界を見守ってくださいね。

(写真は、実家の庭で咲き始めたすみれ。春を告げる愛らしい野の花です。)

復活の舞〜エン・カンの「ラ・ラ・ランド」2019年11月15日 21:10

フィギュアスケートのグランプリシリーズが始まっています。

先週の中国杯では、競技から離れていたエン・カンが戻ってきました。

4年前、同じ中国杯の6分間練習で羽生くんと衝突して、お互い怪我をしながら

演技した選手です。(ハン・ヤンとも言いますね。)


去年はみなくてどうしたのかなぁと思っていたら、怪我をしていたのですね。

引退も考えていたようですが、北京五輪を目指す決意をしたそうです。

 

好きなフィギュア選手は、あげればきりがないのですが、エン・カンもそのひとり。

音の取り方が独特というか、音感が優れていて、スケートにのびがあり、

音に乗せてすべるので、見ていてとても心地よいのです。

選曲も素敵で、振付もいつも洒落ていて、なかでも

「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」は印象に残っています。

(ロマンチックで大人のムードたっぷりの曲。このときの振付も素敵でした。)

 

今回のフリーは、映画「ラ・ラ・ランド」のメドレーで

前よりいっそうのびやかなスケーティングを披露してくれました。

「ラ・ラ・ランド」は女優の卵とジャズピアニストの青年が主人公のミュージカル。

互いを思いながらもすれ違う男女の切ない恋模様を、歌とダンスが彩ります。

そんな映画のいくつものシーンが自然に浮かぶような、素敵な演技でした。

 

「ラ・ラ・ランド」、本田選手も踊っていましたが、そちらは、

映画の中の明るくエネルギッシュな曲を中心にアレンジされていて、

彼女の明るく華やかな魅力にぴったりでした。

映画に出てくるヒロインのイメージですよね。

ブルーの衣装も映画のヒロインと同じで、とってもキュートでした。


かたや、エン・カンのバージョンは、哀愁を帯びた曲を中心に構成され、

人生や恋の切なさを男性の視点でとらえていて、大人の雰囲気で

苦難を乗り越えて戻ってきた彼にぴったりでした。

彼の衣装も毎回、洗練されています。

今回はポケットをあつらえていて、最初ポケットに両手をつっこみながら

すべる演出も、心憎いばかりでした。

(ただ、ヒゲはないほうがいいなぁ。でも、最近の若者の好みかな。)

 

復活の舞。彼の代名詞だったダイナミックなトリプルアクセルも

パワーアップして帰ってきて、辛いこともたくさんあったでしょうけれど

引退せず戻ってきて本当によかったねと、拍手を送りました。

彼独特のスピンも健在でした。

(走るような格好をしてまわるやつです。我が家では「風見鶏」と

呼んでいます。)

 

さて。今週末はロシア杯。

中国杯でうっとりするような演技を見せてくれた宮原智子さんと

(銀メダルだったけど、わたしの中では彼女が一番でした!)

コーチ不在の影響か、本来の演技ができなかった宇野昌磨くんも登場。

(同じ名古屋人として、応援しています! フレー、フレー、昌磨!)

今回は、あのランビエールさんがついていてくれるそう。頼もしいです。

(ランビエール先生、どうぞよろしくお願いします。)

 

どの国のどの選手も転んだりせず、練習してきた成果と実力を出せますように!

思わぬ事故2019年03月28日 11:27

日曜日、思わぬ事故で脊椎の圧迫骨折をしてしまいました。
衝撃を受けた際、バキッと音がしたので、ああ、やった、と…。
幸い、『ユリディケ』連載の昨日27日分は、ネットにアップする準備ができていたので
(いつもはぎりぎりなのに)無事公開できてよかったです。

救急病棟のベッドでCTの順番を待っているとき、わたしは、動けないだけで、意識は
はっきりしているので、病人や怪我人が次々と運び込まれてくる様子がよくわかりました。
スタッフの方々の親身でプロフェッショナルな対応はすごかったです。
わたしがお世話になった救急隊員や看護師さんたちも、優しく、かつ、てきぱきされていて
本当に頭が下がりました。ありがとうございました。

コルセットも昨日できあがり、それをはめたらずいぶん楽になりました。
三か月はずっとはめていて、おとなしくしていなければならないのですが、とりあえず
動けるようになって、ほっとしています。

ところで、イチロー選手が引退しましたね。本当に唯一無二の存在だと思いますが
彼のなにが特別だって、どんなときにも、黙々と努力を重ねることだと感じます。
記者会見で、記録はいずれ誰かが抜いていくと思うけれど、去年の5月からシーズンの
最後の日まで、あの日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれないと、
ささやかな誇りを生んだ日々だった、と語っていたことからも、そのことを強く感じました。
第二の人生に幸あれと祈らずにはいられません。

そして、世界フィギュア選手権も終わりました。(骨折騒動で、エキシビションを
見逃しましたが、妹が録画してくれました。楽しみです。ほんとは民放でアイスダンスや
ペアもオンエアしてほしいなぁ…)
ものすごくハイレベルな試合で、連日熱戦でしたね。

スポーツである限り、採点方法が決まっていて、美しくすべった選手が必ずしも一位では
ありません。でも、かつて、荒川静香さんがトリノ五輪で、点数より美しさにこだわって
イナバウアーで人々を魅了したように(結果的に金メダルで、それも素晴らしかったですが)
ひとりの観客としては、美しい舞が好きです。

宮原知子ちゃんのフリーは、本当に力強く美しかった。わたしの中では金メダル!
羽生くんとチェン選手のすさまじい対決も鳥肌ものでしたね。ただ、やっぱり美しさで
いえば、断然羽生くんだと思います。
今シーズンは、ジョニー・ウィアー(人柄も含めて大好き!)とプルシェンコに捧げる
特別なプログラム、というところも、心を揺さぶられました。
怪我からの復帰もすごかった。まだ完治していないようなので、大事にしてほしいです。

ほかの選手もみんな応援したいです。ひたむきに取り組んでいる姿を見ているだけで
胸がいっぱいになります。いつも、見習いたいと思っています。

天使の舞2019年02月11日 17:30

前にも書きましたが、わたしはフィギュアスケートの大ファン。シーズン中はいつもそわそわします。
四大陸選手権は、日本の男女エースが負傷していてドキドキしました。

ところが、ふたをあけてみれば、どちらも優勝! なんという精神力、集中力でしょう。

宇野昌磨くんは地元名古屋の出身で、ジュニア時代から知っているし、魂のこもった演技には感無量でした。その世界最高得点の直後に演じたキーガンくんのチャップリンも、ピョンチャンオリンピックを彷彿させる会心の演技。

田中刑事くんの久々のダイナミックかつ繊細な演技にも心揺さぶられました。やったね! こうでなくちゃ!


友野くんのリバーダンスや花織ちゃんのピアノレッスンも大好きな演目です。ふたりの涙にもらい泣きしそうでしたが、今回の経験を糧に、きっとさらに成長していくことでしょう。


そして、紀平梨花ちゃんのビューティフル・ストーム。地球の誕生を描いた物語、本当にダイナミックで美しい嵐。インタビューのまだあどけなさの残る表情とのギャップが楽しいです。怪我が早く治りますように!


それから、三原舞依ちゃんのフリー。ガブリエルのオーボエの美しい曲に乗せた天使のような舞には、本当に心を打たれました。

なんて愛に満ちたやわらかな表情で、なんて純粋に、なんて清らかに舞うのでしょう。観る人を幸せにする、みんなを笑顔にする、どんな頑なな心をもとかす、そんなスケーター。(いま書いていて、ふとリーヴのことを思いました。リーヴも、純粋に心から祈ることのできる人。彼女のスケートは、そんなリーヴの心に通じる気がします。)


彼女は若年性特発性関節炎という難病を抱えていて、まったく滑れない時期もあったのですよね。痛みと悲しみで眠れない夜は数え切れないほどあったに違いありません。それを乗り越えリンクに復帰した、その努力とあきらめない心。

祈りのような美しい舞の裏に、その強さがあるからこそ、これほど見る者の胸を打つのでしょう。

ショート8位からの見事な表彰台。本当によかったです。

一昨日は、金沢に住む大切な友だちの誕生日でもあり、いっそううれしくなりました。


その友だちも、飛びきりのファイターです。

10年前、脳幹出血で倒れ、あと3時間の命といわれたのに、いまでは本人の強い希望で、自宅でひとり暮らしをしながら、妹さんや友だち、訪問看護師さんたちに支えられ、デイサービスやショートステイに通っています。


まだ話すことや口から食べること、起き上がること、身体全体を動かすことはできませんが、毎日厳しいリハビリを続けながら、少し動かせる指先を使って、レッツチャットというコミュニケーション補助エイドで、意思の伝達をしています。

倒れる前は養護学校の先生をしていて、生徒たちからついたニックネームが「宮ぷー」(くまのプーさんからきています♡)。

お誕生日のお祝いをメールで送ったら、ひらがなで丁寧に綴ったうれしい返事が届きました。指を頑張って動かし、一文字一文字を打つのが、どれほど大変かと思うと、胸がいっぱいになります。

宮ぷー、あらためて、お誕生日おめでとう! 宮ぷーの夢がひとつひとつ叶いますように!


さて。フィギュアスケートの世界選手権は、今年は日本開催。楽しみです。

フィギュアスケートの誘惑2018年11月10日 23:34


長編の執筆中、もともと不器用な私の頭の中は、物語のことでいっぱいになります。

特にサラファーンの星のような、別世界の物語を書いていると、自分もどっぷりその世界に入ってしまい、パソコンの前を離れて食事や外出をしても、常に心の半分はその世界に住んでいる状態になります。


鳥たちが澄んだ歌声を響かせる銀の森を歩いていたり、悠久の都で夜明けの石畳の道を馬で駆けていたり、紫煙の立ちこめる国境の酒場にいたり……。誰かに話しかけられて、はっと、「いま、ここ」という現実にかえることがよくあります。

(家族にとっては、たまったものではありませんね!)


数年前、私生活に区切りがついて、本格的に執筆活動を再開してからは、基本的には年中無休で、姪と甥と過ごす時間の他は、三度の飯より好きだったはずの映画にも行かず、ほとんどすべてを書くことに捧げてきました。(気がついたときには、観たかった映画の公開も終わっている始末。もうすっかり、映画にうとくなってしまって。)


けれども、ひとつだけ、あらがいがたい誘惑がありました。それが、フィギュアスケート。

毎年、秋のシーズンに入ると、そわそわします。とりわけ2014年のソチオリンピックと、今年のピョンチャンオリンピックの際は大変でした。ソチの時には、サラファーンの第1部を書き終え、第2部『石と星の夜』の執筆が佳境に入っていたし、ピョンチャンの時は、シリーズ最終の第4部が大詰めを迎えていて、どちらも葛藤しながら書くはめに…。

(告白その1:ライブで何度か見てしまいました。)


そしてこの週末は、『ユリディケ』の改稿とNHK杯のはざまで大揺れ(^^;)

(告白その2:やはりライブで何度も見てしまっています。)


フィギュアスケートは、音楽とダンスが融合し、短い時間に素敵な物語を感じられる、本当に魅力的な競技。新しいシーズンが始まるたびに、誰がどんな曲でどんな演技をするのかな、とわくわくします。

物語を書いている最中、好きなクラシック曲が心に流れていることがあるのですが、そうした曲が、フィギュアの演技に使われたりすると、なんだか嬉しくなってしまいます♪