Come Together 宇野昌磨 圧巻のエキシビション ― 2023年11月27日 23:06
世界フィギュアとオオシマザクラ ― 2023年03月26日 21:21
サッカーとフィギュアと流星群 ― 2022年12月22日 15:07
追悼クリス・リードさん〜あたらしい旅を目前に ― 2020年03月21日 17:57
復活の舞〜エン・カンの「ラ・ラ・ランド」 ― 2019年11月15日 21:10
フィギュアスケートのグランプリシリーズが始まっています。
先週の中国杯では、競技から離れていたエン・カンが戻ってきました。
4年前、同じ中国杯の6分間練習で羽生くんと衝突して、お互い怪我をしながら
演技した選手です。(ハン・ヤンとも言いますね。)
去年はみなくてどうしたのかなぁと思っていたら、怪我をしていたのですね。
引退も考えていたようですが、北京五輪を目指す決意をしたそうです。
好きなフィギュア選手は、あげればきりがないのですが、エン・カンもそのひとり。
音の取り方が独特というか、音感が優れていて、スケートにのびがあり、
音に乗せてすべるので、見ていてとても心地よいのです。
選曲も素敵で、振付もいつも洒落ていて、なかでも
「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」は印象に残っています。
(ロマンチックで大人のムードたっぷりの曲。このときの振付も素敵でした。)
今回のフリーは、映画「ラ・ラ・ランド」のメドレーで
前よりいっそうのびやかなスケーティングを披露してくれました。
「ラ・ラ・ランド」は女優の卵とジャズピアニストの青年が主人公のミュージカル。
互いを思いながらもすれ違う男女の切ない恋模様を、歌とダンスが彩ります。
そんな映画のいくつものシーンが自然に浮かぶような、素敵な演技でした。
「ラ・ラ・ランド」、本田選手も踊っていましたが、そちらは、
映画の中の明るくエネルギッシュな曲を中心にアレンジされていて、
彼女の明るく華やかな魅力にぴったりでした。
映画に出てくるヒロインのイメージですよね。
ブルーの衣装も映画のヒロインと同じで、とってもキュートでした。
かたや、エン・カンのバージョンは、哀愁を帯びた曲を中心に構成され、
人生や恋の切なさを男性の視点でとらえていて、大人の雰囲気で
苦難を乗り越えて戻ってきた彼にぴったりでした。
彼の衣装も毎回、洗練されています。
今回はポケットをあつらえていて、最初ポケットに両手をつっこみながら
すべる演出も、心憎いばかりでした。
(ただ、ヒゲはないほうがいいなぁ。でも、最近の若者の好みかな。)
復活の舞。彼の代名詞だったダイナミックなトリプルアクセルも
パワーアップして帰ってきて、辛いこともたくさんあったでしょうけれど
引退せず戻ってきて本当によかったねと、拍手を送りました。
彼独特のスピンも健在でした。
(走るような格好をしてまわるやつです。我が家では「風見鶏」と
呼んでいます。)
さて。今週末はロシア杯。
中国杯でうっとりするような演技を見せてくれた宮原智子さんと
(銀メダルだったけど、わたしの中では彼女が一番でした!)
コーチ不在の影響か、本来の演技ができなかった宇野昌磨くんも登場。
(同じ名古屋人として、応援しています! フレー、フレー、昌磨!)
今回は、あのランビエールさんがついていてくれるそう。頼もしいです。
(ランビエール先生、どうぞよろしくお願いします。)
どの国のどの選手も転んだりせず、練習してきた成果と実力を出せますように!
思わぬ事故 ― 2019年03月28日 11:27
天使の舞 ― 2019年02月11日 17:30
ところが、ふたをあけてみれば、どちらも優勝! なんという精神力、集中力でしょう。
宇野昌磨くんは地元名古屋の出身で、ジュニア時代から知っているし、魂のこもった演技には感無量でした。その世界最高得点の直後に演じたキーガンくんのチャップリンも、ピョンチャンオリンピックを彷彿させる会心の演技。
田中刑事くんの久々のダイナミックかつ繊細な演技にも心揺さぶられました。やったね! こうでなくちゃ!
友野くんのリバーダンスや花織ちゃんのピアノレッスンも大好きな演目です。ふたりの涙にもらい泣きしそうでしたが、今回の経験を糧に、きっとさらに成長していくことでしょう。
そして、紀平梨花ちゃんのビューティフル・ストーム。地球の誕生を描いた物語、本当にダイナミックで美しい嵐。インタビューのまだあどけなさの残る表情とのギャップが楽しいです。怪我が早く治りますように!
それから、三原舞依ちゃんのフリー。ガブリエルのオーボエの美しい曲に乗せた天使のような舞には、本当に心を打たれました。
なんて愛に満ちたやわらかな表情で、なんて純粋に、なんて清らかに舞うのでしょう。観る人を幸せにする、みんなを笑顔にする、どんな頑なな心をもとかす、そんなスケーター。(いま書いていて、ふとリーヴのことを思いました。リーヴも、純粋に心から祈ることのできる人。彼女のスケートは、そんなリーヴの心に通じる気がします。)
彼女は若年性特発性関節炎という難病を抱えていて、まったく滑れない時期もあったのですよね。痛みと悲しみで眠れない夜は数え切れないほどあったに違いありません。それを乗り越えリンクに復帰した、その努力とあきらめない心。
祈りのような美しい舞の裏に、その強さがあるからこそ、これほど見る者の胸を打つのでしょう。
ショート8位からの見事な表彰台。本当によかったです。
一昨日は、金沢に住む大切な友だちの誕生日でもあり、いっそううれしくなりました。
その友だちも、飛びきりのファイターです。
10年前、脳幹出血で倒れ、あと3時間の命といわれたのに、いまでは本人の強い希望で、自宅でひとり暮らしをしながら、妹さんや友だち、訪問看護師さんたちに支えられ、デイサービスやショートステイに通っています。
まだ話すことや口から食べること、起き上がること、身体全体を動かすことはできませんが、毎日厳しいリハビリを続けながら、少し動かせる指先を使って、レッツチャットというコミュニケーション補助エイドで、意思の伝達をしています。
倒れる前は養護学校の先生をしていて、生徒たちからついたニックネームが「宮ぷー」(くまのプーさんからきています♡)。
お誕生日のお祝いをメールで送ったら、ひらがなで丁寧に綴ったうれしい返事が届きました。指を頑張って動かし、一文字一文字を打つのが、どれほど大変かと思うと、胸がいっぱいになります。
宮ぷー、あらためて、お誕生日おめでとう! 宮ぷーの夢がひとつひとつ叶いますように!
さて。フィギュアスケートの世界選手権は、今年は日本開催。楽しみです。
フィギュアスケートの誘惑 ― 2018年11月10日 23:34
長編の執筆中、もともと不器用な私の頭の中は、物語のことでいっぱいになります。
特にサラファーンの星のような、別世界の物語を書いていると、自分もどっぷりその世界に入ってしまい、パソコンの前を離れて食事や外出をしても、常に心の半分はその世界に住んでいる状態になります。
鳥たちが澄んだ歌声を響かせる銀の森を歩いていたり、悠久の都で夜明けの石畳の道を馬で駆けていたり、紫煙の立ちこめる国境の酒場にいたり……。誰かに話しかけられて、はっと、「いま、ここ」という現実にかえることがよくあります。
(家族にとっては、たまったものではありませんね!)
数年前、私生活に区切りがついて、本格的に執筆活動を再開してからは、基本的には年中無休で、姪と甥と過ごす時間の他は、三度の飯より好きだったはずの映画にも行かず、ほとんどすべてを書くことに捧げてきました。(気がついたときには、観たかった映画の公開も終わっている始末。もうすっかり、映画にうとくなってしまって。)
けれども、ひとつだけ、あらがいがたい誘惑がありました。それが、フィギュアスケート。
毎年、秋のシーズンに入ると、そわそわします。とりわけ2014年のソチオリンピックと、今年のピョンチャンオリンピックの際は大変でした。ソチの時には、サラファーンの第1部を書き終え、第2部『石と星の夜』の執筆が佳境に入っていたし、ピョンチャンの時は、シリーズ最終の第4部が大詰めを迎えていて、どちらも葛藤しながら書くはめに…。
(告白その1:ライブで何度か見てしまいました。)
そしてこの週末は、『ユリディケ』の改稿とNHK杯のはざまで大揺れ(^^;)
(告白その2:やはりライブで何度も見てしまっています。)
フィギュアスケートは、音楽とダンスが融合し、短い時間に素敵な物語を感じられる、本当に魅力的な競技。新しいシーズンが始まるたびに、誰がどんな曲でどんな演技をするのかな、とわくわくします。
物語を書いている最中、好きなクラシック曲が心に流れていることがあるのですが、そうした曲が、フィギュアの演技に使われたりすると、なんだか嬉しくなってしまいます♪
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