友との約束 タイムリミットは半年! ― 2019年05月29日 18:01
先日、『ユリディケ』のアイデアを打ちあけたとき、真摯に聞いてくれて、それ以来
ずっとわたしを信じてくれた友だちのことを書きましたが、今日は、時を同じくして
創作に身を捧げていた友だちとのエピソードを。
彼女は高校のクラスメイト。
大学では美学美術史を専攻し、卒業後、繊細で独創的なクラフトアートをデザインし、
その作品を載せた本を作ろうとしていました。
ちょうどわたしも『ユリディケ』に取りかかったところでした。
そこでお互い、半年で本を仕上げようと約束したのです。
期限がないと、いつまでもぐずぐずしてしまうから、と。
半年後、彼女は本の草案を完成させ、わたしも初稿ができていました。
そして、その後、わたしたちの本は、それぞれ世に出ることになったのです。
(それには、どちらも、もう少し時間がかかりましたけれど。)
彼女はサンリオ出版から『クリスマスリース』を上梓。
六本木の画廊と新宿伊勢丹で、本に掲載した美しい作品の個展も開きました。
わたしは、子どものころから、なにをするにもとってものろま。
幼稚園の時は、給食を食べるのが遅くて、
みんなが帰っても、いつまでもいのこりさせられていたものです。
『ユリディケ』も、物語が浮かんで頭の中で展開していくペースは速かったのですが、
彼女との約束がなければ、それを文章にするペースは、絶対にゆっくりで、
もしかしたら、何年もかかっていたかもしれません。
それを一気に書き上げることができたのは、彼女との約束があったおかげでしょう。
現在彼女はロサンゼルス在住のアーティストとして活躍しています。
天上的で美しく、独自の世界観に彩られた絵画は、見ていると、遙かなる世界に
誘われるようです。
ありがとう、Yuka。是非また日本で個展を開いてね。待っています。
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