地下鉄の恋人たち(あるいは親しい友だち) ― 2019年12月01日 17:05
一昨日、地下鉄での話です。
隣に若い女性が座り、その前に、連れの若者が立ちました。
ふたりの会話がなにげなく耳に入ってきました。韓国語のようです。
どちらも早口ですが、とても静かに話します。
友だちか恋人同士か、親密な様子でほほえましいなぁと思いながら、聞いていました。
韓国語はアニョハセヨしかわからないので、何をいっているかはさっぱりわかりません。
でも、ふたりのおだやかな話し方が、音楽のように心地よく耳に響きます。
と、突然男性が、「それでね、アマゾンプライムで見るとね」と日本語でいいました。
すると、女性も、「あ、アマゾンプライムなら、わたし入ってる」と返事をします。
それからしばらく日本語の会話。
女性の日本語もとっても上手です。ごくたまに、少しだけイントネーションが違うので
きっと韓国の方でしょう。で、男性の日本語はまったく訛りがないので、彼は日本人の
ようです。
それからまた、片方が韓国語でなにかこたえ、韓国語の会話に切り替わりました。
そんなふうにして、ずっと会話が続くのですが、その韓国語と日本語の切り替わりが
実にシームレスで、よどみなく、とっても自然に続くのです。
もしもわたしがどちらの言葉もわからないで聞いていたなら、ひとつの言語で会話を
しているとしかわからなかったに違いありません。
ダンテの神曲を、イタリア人の友だちが朗読してくれたとき、イタリア語はさっぱり
わからないけど、音楽のようでいつまでも聞いていたいと思いましたが、
ふたりの会話もそうでした。ほとんどが韓国語だったので、内容はよくわからなかった
けれど、内容はわたしにとってはどうでもいいことで、音の振動が素敵でした。
国と国とのあいだも、あんなふうにおだやかに調和しあうといいなぁと思いました。
明日から13日まで、マドリードでCOP25が開かれます。
アメリカがパリ協定を脱退して、とんでもないことですが、ほかの国々は
協力し合って、気候変動に対する対策を真剣にすすめていきますように。
そして、ヨットで向かっているグレタさんが間に合うといいなと願っています。
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