フィギュアスケートの誘惑2018年11月10日 23:34


長編の執筆中、もともと不器用な私の頭の中は、物語のことでいっぱいになります。

特にサラファーンの星のような、別世界の物語を書いていると、自分もどっぷりその世界に入ってしまい、パソコンの前を離れて食事や外出をしても、常に心の半分はその世界に住んでいる状態になります。


鳥たちが澄んだ歌声を響かせる銀の森を歩いていたり、悠久の都で夜明けの石畳の道を馬で駆けていたり、紫煙の立ちこめる国境の酒場にいたり……。誰かに話しかけられて、はっと、「いま、ここ」という現実にかえることがよくあります。

(家族にとっては、たまったものではありませんね!)


数年前、私生活に区切りがついて、本格的に執筆活動を再開してからは、基本的には年中無休で、姪と甥と過ごす時間の他は、三度の飯より好きだったはずの映画にも行かず、ほとんどすべてを書くことに捧げてきました。(気がついたときには、観たかった映画の公開も終わっている始末。もうすっかり、映画にうとくなってしまって。)


けれども、ひとつだけ、あらがいがたい誘惑がありました。それが、フィギュアスケート。

毎年、秋のシーズンに入ると、そわそわします。とりわけ2014年のソチオリンピックと、今年のピョンチャンオリンピックの際は大変でした。ソチの時には、サラファーンの第1部を書き終え、第2部『石と星の夜』の執筆が佳境に入っていたし、ピョンチャンの時は、シリーズ最終の第4部が大詰めを迎えていて、どちらも葛藤しながら書くはめに…。

(告白その1:ライブで何度か見てしまいました。)


そしてこの週末は、『ユリディケ』の改稿とNHK杯のはざまで大揺れ(^^;)

(告白その2:やはりライブで何度も見てしまっています。)


フィギュアスケートは、音楽とダンスが融合し、短い時間に素敵な物語を感じられる、本当に魅力的な競技。新しいシーズンが始まるたびに、誰がどんな曲でどんな演技をするのかな、とわくわくします。

物語を書いている最中、好きなクラシック曲が心に流れていることがあるのですが、そうした曲が、フィギュアの演技に使われたりすると、なんだか嬉しくなってしまいます♪

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