八重咲きの梅とメジロ ― 2024年03月04日 15:10
昨日はひな祭り。散歩の途中、目の前をさっと小さなシルエットがよりぎました。
このサイズ。きれいな緑。メジロ!
そう思う間にも、目は自然と追っていて、すぐ横の満開の梅の木にとまったのを確認。
ド近眼で乱視、老眼の私の目。なぜか、こと鳥となると、イチロー並みの動体視力を発揮します(冗談です。でも、その瞬間だけ、いつもより良く見えるのは確かです)。
「写真撮らせてね」とそっとささやいて、先日のようにiPhoneでパシャリ。
八重咲きの梅は、八重揚羽かな。アゲハチョウのように大きいからその名がついたとか。
メジロは花の蜜を吸っています。
小さいから、見づらいかもしれません。クリック拡大するとわかるかな。
私みたいに目の悪い人のために、黄色の丸で囲んでみました。
この前のジョウビタキは、さすがに車だったから、写真は撮れませんでしたが、先週のヒヨドリや昨日のメジロは、長い間じっとしていてくれて(メジロは梅の枝から枝に移りましたが、基本的には同じ木でじっとしていた)、しばらく見ていられたので、よかったです。
野生の鳥が大好きです。だからかな、物語にもたくさん想像上の鳥を登場させます。
青い実をくわえてオリーブの木にとまるヒヨドリ ― 2024年03月04日 14:16
先週のこと。母がリハビリをする間、整形外科の周りを散策していたとき、
目の前の歩道から、なにかくちばしにくわえて、慌てて飛び立った鳥がいました。
「あ、ごめんね」と言って目で追うと、道から少し入った大きなオリーブにとまりました。
とても小柄なヒヨドリでした。あまり小さくて(ツバメくらい)他の鳥かと思ったほどです。
でも胸元の模様や、頬が赤褐色でそうだとわかります。
口にはしっかりと、濃い青い実をくわえています。岐阜の実家の庭にもよく来ていました。
鳥たちにと、ミカンを餌台に置いておいたこともありますが、ジョウビタキやメジロなど
小さな鳥が食べていると、ヒヨドリがやってきて追い払って独占するので、やめました。
意地悪しないでよ〜と思ったものですが、こうして、人間(私)に気づいてあわてて
飛び立ったあと、葉っぱでいっぱいのオリーブに隠れたつもりで、じっとしている様子は、
とてもほほえましかったです。
撮らせてね、と心で言って、そっとスマホで一枚。この木の実、なんだろう。
オリーブには実がなかったから、オリーブではないみたいです。
上の写真では、クリック拡大しても、見づらいかな。こちらに矢印入れてみますね。
昨日は、今年初めてメジロに会いました。このあと別の記事でアップしますね。
ロシアのウクライナ侵攻から2年になります ― 2024年02月24日 18:20
ロシアが突然ウクライナに侵攻して2年になります。
戦闘は、今なお先が見えません。
防空警報が鳴るたびに、幼い子どもたちまでもがシェルターに避難する日々など、
とても21世紀とは信じられません。
国連も機能不全に陥っています。ロシアが国連常任理事国のひとつですから。
グテーレス事務総長の苦悩に満ちた顔を見ていると、辛くなります。
どうかお身体を大切にと、そのたびに祈っています。
「人を殺してはいけない」
人間として、最も大切なことのひとつを守れない大人がいる世界。
パレスチナとイスラエルでも、シリアでも、アフガニスタンでも、ミャンマーでも
世界中で紛争や戦争が続いています。本当に悲しいことです。
その中で、軍需産業は莫大な利益を得ているのでしょうか。それもまた悲しいことです。
他人の不幸でお金を得て、なんとも思わないのかな。独裁者もそうだけど、不思議です。
今朝は、母のリハビリで整形外科に行きました。その帰り道、住宅街でのこと。
小さなシルエットが窓の右手を横切って、少し先のブロック塀にとまりました。
あの形と飛び方はもしや……。
土曜の朝とあって、後続車は全然ありません。車を脇に寄せて停車し、よく見ると、
やっぱり、ジョウビタキのオスです。真っ赤な胸もとがとってもチャーミング。
久しぶりに見かけました。
鳥たちは自然とともに生きていて、平和の使者のように思えます。
鳩がその象徴と言われますが、ほかの鳥も、小さな野鳥は特にそんな気がします。
ジョウビタキは、この季節から春にかけ、岐阜の実家の庭に、毎年つがいで来ていました。
ウグイスやメジロ、スズメ、セキレイ、キセキレイ、ムクドリ、ヒヨドリも訪れました。
シラサギも時々。一度は、アオサギが来てびっくりしました。
マンション暮らしになり、庭がないので、鳥たちが来ることはなくなりました。
友だちが、かわりにと思ったのかな、小鳥のカードを送ってくれました。
これはなんという鳥でしょう。わからないけれど、とても愛らしいです。
空に満月がかかりました。
ウクライナの、そして世界の平和を祈りながら、緑の封筒とカードの写真を載せます。
戦争が、一日も早く終わりますように。
日常のなにげない幸せ ― 2024年02月22日 14:56
昨日は、妹と一緒に、月に一度の精神科の診察でした。
そのあと、妹が泊まりに来たのですが、途中でカフェに寄りました。
お店の飲み物はバラエティに富んでいるのに、レジで後ろに並んでいる人が気になって、
つい同じようなものを頼んでしまいます。
でも、昨日は、雨のせいか空いていて、カフェオレタイプで気になった飲み物を2つ
スタッフの方に丁寧に内容を教えてもらいました。
うーん、どちらも美味しそう。
「どちらがおすすめですか?」と聞くと、「そうですね、私はこちらの方が好きです」と
オーツミルク入りのをすすめられ、そちらにしてみました。
優しい味と言われたのですが、思った以上に優しい味で、心がほんわかしました。
それからお店は混んできましたが、帰り際、またちょっと空いていたので
さきほどの女性に、「おすすめ、とっても美味しかったです」と声をかけて帰りました。
「そうですか? よかったです」と素敵な笑顔が返ってきました。
今日は、母と妹と三人でスーパーで買い物をしてきました。
レジには、とても感じの良いチェッカーの女性がいて、彼女のレジに当たると、
いつもちょっとした言葉を交わします。
たとえば、三人で行くときは、「さわがしくてすみません〜」などというと
「にぎやかでいいですね」と明るい笑顔。
今度はいついつに割引がありますよ、というオトクな情報も教えてくれます。
次に行ったパン屋さん(こちらも、時々行く素敵なパン屋さん)では、
入り口の消毒液(手をかざすとシュッとでてくるもの)が何度手をかざしても
でなかったので、若い男性の店員さんに伝えると、すぐに直してくれて
「ありがとうございました」と、ちょっとはにかんだ笑顔。
そういえば、お店の方全員、いつも親切でフレンドリーです。
お店の方たちの話が続きましたが、たとえば、信号のない横断歩道。
うちの近所にも何か所かあります。たまにビュンビュン通り過ぎる車もあるけれど、
すっとやさしく止まってくれる車もけっこうあります(70%くらいの高確率です)。
おじぎをして通ると、にこっと笑顔のドライバーの方と目があうことも。
(急いで渡らなきゃ、と思って、なかなか車の中を見る余裕がないのですが。)
そうした、なにげない出来事で、気持ちがとても明るくなります。
日常には、幸せがあふれているなと感じます。
ジャムを作るのも幸せなひととき。写真は、いただいた柚子で作ったジャム。
皮を薄く切ったり、湯がいたり、果肉と砂糖を入れて時間をかけて煮たり。
ゆったりとした作業。心が無になるというか、大根おろしとか、生姜をおろすのも
同じ感覚なのですが、一心になにかをしていると、瞑想のような境地になって
とても好きです。
ただ、母や妹は、大根おろしとか、つまらないし疲れるから嫌いだそうで…。
人によるのですね。
ジャム作りに話を戻しますが、柚子や杏など特にそうですが、作っているあいだも
そのあとも、良い香りがあたりにいっぱい漂って、それもとても好きです。
物語の中でも、ジャムやプリザーブを登場させるのは、自分が好きだからかな。
林檎や杏。やはり、自分の大好きなものを登場させちゃうし。
物語にとっても、そうした脇役は、欠かせない存在です。
〈サラファーンの星〉では、そんななにげない日常が、戦争で奪われてゆきますが、
ヒロイン、リーヴのいる最果ての国のシーンでは、世界の終わる時まで日々の暮らしを
愛おしみ、大切にする人々の姿を思いながら描きました。
金沢からの贈り物 ― 2024年02月18日 11:42
金沢の友だちから、地元のものがぎっしり詰まった贈り物が届きました。
ほんとは私から何か送りたかったのですが、救助や復興に道路が使われているかもと、
少し落ち着いてからにしようと思っているうちに、彼女の方からいただいてしまいました。
きれいな字でびっしり書かれた分厚いお手紙もそえられていました。
このところずっと、心身の調子がいまひとつのなか、本当に嬉しかったです。
金沢は余震もそれほど大きく感じず、倒れたお墓の修理も無事終わったそうです。
(友だちが電話した時点で、すでに200件ほどの依頼があり、順番待ちだった)
彼女は福祉介護の仕事に就いているのですが、お手紙には、
能登の方の状況はいまだ深刻で、金沢のお子さんの家を頼ってこられた高齢の方が、
いざ同居を始めたものの、避難生活で足腰を悪くされて介護が必要な人が増えていること、
彼女の職場でも数人受け入れたけれど、限界があって、今は新規を断らざるを得ないこと、
スタッフにも地震でご家族を亡くしたり、実家が倒壊したりされている方もいて
何もできないのを申し訳なく感じると書かれていました。
それで、せめて地元を応援したいと、大好きなものをいっぱい詰めてくれたそうです。
ひとつは金沢で有名な甘納豆やさんの甘納豆。たくさんいただいた中から、
大納言と緑豆の写真を。大納言は能登が産地。緑豆の方は大浜、珠洲市と書かれていて、
被害が甚大だったところです。農家さんはどうなったでしょう。どうか皆さんご無事で、
農園も、たとえ時間がかかっても、復活しますようにと願いながらいただきました。
甘納豆といえば、お砂糖がまぶしてあるイメージでしたが、そうではなく、煮豆の水分を飛ばしたようなというか、あっさりして、とっても美味しかったです。
大切にいただこうと思ったのに、封を開けたが最後、つい手が止まらず、母と一気に食べてしまいました。(我が家では、手が止まらないお菓子を「危険なお菓子」と呼んでいます。)
さすがお茶処の金沢です。
また、羊羹や、地元で知らない人はいないというソウルフード「ビーバー」の揚あられ、
甘いもののお供にと、金沢のほうじ茶とコーヒーも入っていました。
(「ビーバー」もすごく美味しいです。こちらも「危険なお菓子」です。)
私もこんな応援したいなと思って調べてみたら、甘納豆や揚あられはオンラインで
買えるようです。お店との直接のやりとりはもう少し現地が落ち着いてからがいいのかも
しれませんが、名古屋では中日ビルにこちらを発見。
↓↓
震災の影響で、現在どういった商品があるかはわかりませんが、体調の良い日に、ぜひ行こう思っています。ほうじ茶もすごく美味しく、身も心も温まって、元気になりそうです。
おやすみなさい、マエストロ〜小澤征爾さんをしのんで ― 2024年02月12日 15:10
2月6日、小澤征爾さんが亡くなりました。
去年、ジョン・ウィリアムスが指揮したセイジ・オザワ松本フェスティバルのTV放映で、アンコール曲(「スター・ウォーズ」の帝国のマーチだったと思う)のとき、サプライズで、
ステージ上に登場された姿が思い出されます。
ジョン・ウィリアムスが、車椅子の小澤さんをやさしくいたわり、とても印象的でした。
ボストンにゆかりのある者同士、本当に朋友なんだなと心揺さぶられました。
小澤さんのコンサートは、若いころ、友だちに誘われて聴きに行きました。
ライオンのような髪を振り乱し、情熱的に指揮棒を振っていた姿が心に焼きついています。
汗も飛び散っていたと思います。
メインはベートーヴェン。ところが、記憶ではサントリーホールで「田園」だったのに、
調べても、ホールのアーカイブにありません。「第4」だったのかな。それとも別の作曲家?
忘れてしまうなんて、なんてもったいないことでしょう。
友だちは、小澤さんの本(20代の時、貨物船に乗ってフランスに渡り、ミニバイクで
旅をした思い出を綴った、すごく面白い本)を紹介してくれた、大のクラシック好きです。
彼女なら覚えているかも。今度聞いてみます。
演奏会ではありませんが、確かな思い出もあります。長野五輪の開会式です。
幸運にもチケットが手に入り、会場に入ったのですが、北京、ニューヨーク、喜望峰、
シドニーのオペラハウス、ベルリンのブランデンブルク門と開会式会場が中継でつながり、
小澤さんの指揮で、第九の「歓喜の歌」が合唱されることになったのです。
会場に入ってびっくり。ひとりひとりに楽譜が配られました。
ドイツ語の歌詞が添えられ、その上にカタカナが書かれています。
スタッフから、小澤さんが合唱団と長野県民文化会館にいて、そこから指揮を振るから、
みなさん歌って下さい、と言われました。
え? マジ? ドイツ語無理なんですけど…。
驚くうちに、練習が始まりました。口パクでもわからないよね?と思ったものの、
人間、やればできるんですね。
本番では私も、一緒に行った母や友人たちも歌っていました。周り中が歌っていました。
平和の祭典オリンピックで、心から平和を望み、願っている小澤さんのパッションが
ひしひしと伝わってきて、素人の観客に力を与えてくれたのだと思っています。
戦時下で育った小澤さんは、平和の大切さを身にしみて感じていたのでしょう。
音楽は国境を超え、世界を結ぶ力があると信じていたそうです(私も信じています)。
あの「歓喜の歌」は、そのことを象徴するようなステージでした。
今日の深夜(13日の未明)、NHKBSのプレミアムシアターで、2016年に
小澤さんがサイトウ・キネン・オーケストラを指揮した「ベートーヴェン交響曲第7番」が
オンエアされるそうです。
まさに疾風怒濤。駆け抜けた88年の生涯。ありがとうございました、マエストロ。
どうぞゆっくり休んで下さい。そして、時々、空の上から、私たちを叱咤激励して下さい。
立春に友を想う〜Friendship stays ― 2024年02月04日 17:20
昨日は節分、そして今日は立春ですね。
名古屋は昨夜の雨が上がり、午後は晴れて、今はパステルカラーの夕焼け空です。
先日、半年以上連絡が取れないと書いた台湾の友人。
彼からの最後のクリスマスカードの言葉が、ずっと心にこだましています。
Everything comes and goes but friendship stays.
なにごとも来ては過ぎゆく。されど友情は残る。
カードでもメールでも、いつも、友情に感謝するといっていた彼。
友情はずっと変わらないという温かなメッセージが伝わってきます。私たち家族こそ、
いつも忘れずにいてくれて、その思いに支えられてきました。
クリスマスカードには、毎年、タイプライターで打った英文のあと、
日本語のメッセージと彼の署名とが丁寧な手書きで添えられていました。
写真は先ほどの文章が書かれたところです。本来なら彼の同意を得て載せるべきですが、
連絡が取れないし、彼ならきっと、「いいよ」と言ってくれると思って
元気でいますようにとの祈りを込めて、立春の今日、アップします。
被災地に早く春が来ますように。北陸の大地に、また、東北をはじめとする、いまだ地震や豪雨などからの復興の途上にあるすべての大地に。そして、人々の心に。
ブライアン・メイと虫愛づる姫君 ― 2024年01月26日 15:10
大雪、みなさんのところは大丈夫だったでしょうか。被災地が気がかりです。
実家は岐阜県大垣市にあったので、雪が降ると雪かきが大変でした。
関ケ原は近く、何度も行っていて、今回の立ち往生も他人事とは思えませんでした。
今後、気温が上昇する地域もあるそうで、雪崩などくれぐれも気をつけてくださいね。
こちらは発売中のビッグイシュー。クイーンのブライアン・メイが表紙です。
素敵なインタビューが掲載されています。フレディへの思い、ジョン・ディーコンヘの思い、
天体物理学者としての一面、政府の自然政策への批判、ゴールデン・ジュビリーの思い出、
伝説のライヴ・エイドのことなど、読み応えたっぷり。
もしクイーンが存在しなかったらどのバンドで演奏したかったかとの質問に、
たぶん、ビートルズと答えていたのにも、ぐっときました。
そして、表紙のブライアンの下のタイトル、「一期一会、新種発見」。
地球上の未知の生物を発見した5人の物語が載っています。そしてなんと、その一人が
友だちのお嬢さん! このブログの、2020年1月21日づけで書いた記事
「虫愛(め)づる姫君、熱き思いを語る」で紹介した今田弓女(ゆめ)さんです。
わあ〜、弓女ちゃん!!!と本当にびっくりしました。
2020年1月といえば、ちょうど四年前。名古屋の昆虫同好会の主催で、
名古屋で講演するとのことで、どきどきわくわくしながら行ったことを思い出します。
当時は愛媛大の助教でしたが、現在は、母校京大の助教になられて、本当に子どもの頃から
特に好きだった蛾の研究に身を捧げ、それだけで、すごいの一言。感動します。
ビッグイシューには、学生時代、これまでコバネガ(現存する最も原始的な蛾)の生息が
確認されていなかった東北の森をひとりで縦断し、”羽化前線”を追いかける形で、
新緑のブナの森に分け入り、新種を4種発見したエピソードが語られています。
ツキノワグマによる人身被害も出ており、リュックにスピーカーをつけてラジオを流しながら
また、一歩間違えば無職になるという不安も抱えながらの旅だったそうです。
それでも、6月のブナの柔らかくて白い毛に包まれた優しい緑の葉の美しさは、
いまだに忘れられないそうで、全身全霊で自然を感じていたんだなと思います。
弓女ちゃんは、フィールドワークを始めた13年前と比べ、
環境がすごい勢いで劣化しているのを感じるそうです。
この一年の間でも、通い続けてきた森の渓流沿いで、コケの量が半分になったとのこと。
コケの減少は、コケを食べる虫だけでなく、コケで巣を作る動物の繁殖にも影響します。
インタビューは、次の世代が生き物の世界は素晴らしいと目を輝かせることができるよう環境を守っていきたいというメッセージで締めくくられています。
心にしみます。
それは、今を生きる私たちすべてに課された使命ではないでしょうか。
今宵は満月。美しい月を愛でながら(SLIMの写真、JAXAが公開しましたね!)
地球の今と未来に思いを馳せたいです。
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