イエスタデイ〜生きていることの愛おしさ2019年12月24日 09:48

「イエスタデイ」を観てきました。
売れないミュージシャンのジャックが、交通事故に遭って目を覚ますと、
誰もビートルズを知らない世界になっていた!という奇想天外なお話。
(驚いたジャックがネットでググると、ビートルズ=昆虫 と出てくるんです。)

夢をあきらめかけていたジャックは、一生に一度のチャンスと、飛びつきます。
誰も知らないなら、パクっちゃおう!
そこからジャックの人生はジェットコースターのように動き始め、
「イエスタデイ」を始め「レット・イット・ビー」「ゲットバック」など
数々のビートルズナンバーをヒットさせます。

ジャックの才能に惚れ込み、自分の前座を頼むミュージシャンとして、
エド・シーランが本人役で出演。
とっても自然で素敵な演技を披露しています。

けれど、ジャックは純粋に音楽が大好きなやさしい青年。
つねに後ろめたを感じ、巨大マネーと結びついた音楽業界に違和感を覚えます。
幼なじみでマネージャーだったエリーも離れてしまい……。
さて、どうする、ジャック!?

終盤近く、ビートルズファンには、至福の、そしてその幸せと同じくらい切ない
特別なシーンが用意されています。
ここに、作り手がこの作品に込めた思いが凝縮されているともいえる、
美しいシーンです。

わたしは1960年生まれ。
子ども時代、まわりにはビートルズの音楽があふれていました。
レコード(当時はCDはありません)を聴き始めたのは、解散したあとだったけど
「イエスタデイ」は特にメロディアスで大好きで、
中学一年の音楽の授業で、グループ発表の課題に選びました。わたしはピアノ
担当で、心を込めて演奏したのを覚えています。

ジョン・レノン暗殺のニュースは、衝撃でした。わたしは大学生。
その日はほとんどなにも手につきませんでした。
愛と平和を歌うミュージシャンが、主夫から再出発をした矢先に殺されて
しまうなんて…。
でも、ジョン・レノンの歌は永遠です。そして、ビートルズの歌も。

「イエスタデイ」は、ビートルズの曲のメロディの美しさ、
シンプルで心にまっすぐ入ってくる歌の力を改めて感じさせてくれる映画です。
そして、なにげない日常のかけがえのなさ、生きることの愛おしさを
伝えてくれる作品です。

読者のみなさま2019年12月25日 21:46

ブログを読んでくださっているみなさま。
もうあと少しで終わってしまいますけれど、メリー・クリスマス!
素敵なクリスマスを過ごされていることをお祈りしています☆

今日はお知らせです。
〈サラファーンの星〉四部作や連載中の「ユリディケ」に関して、なにかご質問があれば
どの記事の時でもかまいません。ブログのコメント欄にお寄せくださいね。
コメントでお返事するか、長くなりそうならブログの記事にしておこたえします。

それから、いつかコメントくださったユピカさんへ。
(メールアドレスがわからないので、こちらで。)
先日編集の小林さんに会って、お手紙のことを伝えておきました。
手もとに届いたら、お返事しますね。もしお手紙を出されて一か月だっても返事が
届かなかったらお知らせ下さいね(*^_^*)

チェスター〜リーヴの愛犬のモデル2019年12月27日 11:55

サラファーンの星四部作の中で、唯一、実在のモデルがいるキャラクター。
それが、リーヴの愛犬チェスターです。

物語の初稿を書いたとき、そのベージュのむく犬は、フィツィという名前でした。
けれども、1997年、両親と一緒にスコットランドに行き、
父の友人デイヴィッドの素敵なお屋敷を訪ねたとき、まさにイメージとぴったりの、
ベージュでむくむくしたチェスターと出逢ったのです。

チェスターと

チェスターは、人なつこくてお利口で、けっしてでしゃばらず、
いつもそっと家族に寄り添う、本当に可愛いわんちゃん。
スコットランドの大自然が、とっても似合っていました。

「登場人物のモデルは?」という記事で書きましたが、
チェスターは虐待されていたところを保護された犬です。
父の友人のデイビッドさんは、心が広くて優しい紳士。奥さまのダフネも
明るくておおらかで笑顔の素敵なレディです。
日本から訪れたわたしたちを、それはそれは歓待してくれました。
そんな暖かな家庭にもらわれて、チェスターは世界一幸せな犬だと思ったものです。
(虐待されていた犬が幸せになるというエピソードは、白樺亭のウィスパーに
反映されています。)

子犬のチェスターphoto by DP

この写真は、まだ子犬のチェスター。来たばかりのころでしょうか。
チェスターとはたくさん遊んだのに、写真はほとんど撮らなくて、
先日ダフネに頼んで送ってもらったのです。ありがとう、ダフネ♡

若き日のチェスターphoto by DP

こちらは子犬から成長した若き日のチェスター。とてもハンサムでしょう?
いまは天国に行ってしまったそうですが、
きっと時々、あの広々とした館の敷地に降りてきては、
元気に駆け回っている気がします。 そうだよね、チェスター?