わたしはしゃべらない子どもだった〜場面緘黙症(ばめんかんもくしょう)の子どもたち2019年12月20日 12:17

ドイツで買った陶器の天使


わたしの書く物語には、シャイで内気なキャラクターがしばしば登場します。

たぶんわたし自身がそうだからかな、と思います。


幼いころ、わたしは本当にしゃべらない子どもでした。

通っていた保育園では、誰とも話しませんでした。

どういうわけか、自分でもわからないけれど、声が出なかったんですね。

 

ただ、家に帰ったら家族とは普通に話したし、

一緒に保育園に通った隣のたかちゃんとは帰ってから毎日遊んで、そんな時は

ちゃんとおしゃべりしたのですが、一歩外に出るとまったく話さなかったのです。

 

小学校に行く前の年、幼稚園に上がりましたが、

そこでも、長いあいだ誰ともしゃべりませんでした。

ところが、何がきっかけだったか今では覚えていないのですが、

あるとき「しゃべった」んですね。

そうしたら、みんながまわりを囲んで、

「あーって言ってみ(言ってごらんの方言)」「いーって言ってみ」

と次々いいました。

そして、みんなが飽きるまで、そんなことが二日か三日続いたのを覚えています。

 

その話をかっこちゃん(図書館の運動の記事で紹介した作家の山元加津子さん)

にしたら、もしかして、場面緘黙(かんもく)症だったのかもと言われました。

かっこちゃんは、長年、石川県で養護学校の先生をしていたのですが、

同じような子どもにたくさん出会ったというのです。


え? なになに? そんな言葉は初めて聞いた、と思いました。

(姪と甥が自閉症スペクトラムだから、いろいろ勉強したし、

大学のゼミは児童発達心理学だったのに!)

でも、もしかしたら、知らない人の方が多いかもしれません。


場面緘黙症(選択性緘黙症ともいうようです)とは、

家族とは問題なく話せるのに、家族以外の者や、保育園や学校などでまったく話せない

状態が一か月以上続くことだそうです。

おとなしい子どもに多いので、内気さから話せないとか、わざと話さないと誤解される

場合もありますが、そうではなく、また、本人もなぜ話せないかわからないとのこと。

 

あ~~~まさに、わたしもそれだ! と、びっくり仰天。

長いあいだ、なんだかわからなかったことが氷解し、とってもすっきりしました。

変な子どもだったと思っていたけど、違ったんだ。

わたしだけじゃないんだ、と知って、心からほっとしたのです。

(ありがとう、かっこちゃん。)


内気な子どもに多く発症するので、単なるおとなしい性格というのと区別が難しいけど

症状が非常に強く、一か月以上(時には、わたしのように何年も)続くそうです。


小さいときに周りが気づけば、症状も早く治りやすいようですので、

場面緘黙症というものがあるんだよ、それはこういうものなんだよ、という

社会の理解が進んでいくように願っています。


(写真の天使は、昔ドイツを訪れたとき、空港でみつけた小さな陶器の天使。

いつも、内気で無器用なわたしを見守っていてくれます。)

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